モナコ王室がグレイス・ケリー映画に激怒 プレミア上映をボイコットへ
モナコ公国の王室が、ニコール・キッドマン主演映画『グレイス・オブ・モナコ(原題) / Grace of Monaco』のプレミア上映をボイコットするとThe New York Postが報じた。
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本作は、ハリウッド女優からモナコ公妃となったグレイス・ケリーさんを描く映画で、5月のカンヌ国際映画祭でプレミア上映される。しかし、グレイスさんの息子であるアルベール2世は、父レーニエ3世の描写に憤慨しており、プレミアには出席しない意向を明らかにしたらしい。
「アルベール王子は映画に怒りを感じています。彼は、映画内で母グレイスが美化されており、レーニエ3世は指導者として一方的で弱く、妻を束縛する男として描かれていることを懸念しているんです。父親が悪者として捉えられることを心配しています」と情報筋はコメントしている。同サイトによると、王室は脚本などの変更を要望したが聞き入れられなかったという。
同映画はグレイスさんがモナコ公妃だった1960年代前半を舞台にしているとのこと。夫でモナコ大公のレーニエ3世と当時のフランス大統領シャルル・ド・ゴールとの間に起きたモナコ公国の税金法案改正問題にモナコ公妃が一役買ったという話を描いているという。
しかし、王室はストーリーを不正確だとコメント。モナコ公国の歴史の1ページを書き直し、不必要に美化した完全なフィクションであり、決して伝記映画とは呼べないとしている。(澤田理沙)