竹内太郎、元ももクロの早見あかりから蹴りの洗礼
人気アイドルグループ「ももいろクローバー」の元メンバー、早見あかりが初主演した映画『百瀬、こっちを向いて。』で相手役を務めた竹内太郎が、撮影時のエピソードや早見との撮影秘話を語った。
原作は小説家の乙一が中田永一名義で発表した同名小説。先輩の頼みで、美少女の百瀬の恋人のふりをすることになった、さえない男子高校生・相原ノボルとの期間限定の恋を描く。竹内が演じるノボルは、自由奔放な百瀬に振り回されながらも、次第に彼女に惹(ひ)かれてしまう。
本作で本格的に映画デビューを果たした竹内は「初めて映画1本通して関わることができて、すごく達成感があった」と振り返る。反面、演技面では「リハーサルで1 か月間みっちりとしごかれて、徐々に役が体に染み込んでいった」という。
百瀬を演じた早見とは、最初はお互いに遠慮していたそう。特に百瀬がノボルを乱暴に突き放すというシーンがうまくできなかったようで「早見さんの緊張をほぐすために、監督が『太郎のお尻を蹴ってみて』って提案して。最初、彼女は『蹴れない』って言っていたんですけど、僕も『じゃあ、お願いします』ってお尻を向けて(笑)。リハーサル3日目にして主演女優にお尻を蹴られました」と笑う。その出来事がきっかけで一気に打ち解けたという。
アメリカ、スイス、イギリスと海外で育った竹内は、小説家の清水一行を祖父に、アナウンサーの竹内由恵を姉に持つ。芸能界へは「高校卒業で日本に帰国した際、スカウトされたことがきっかけだった」と明かす。この春大学を卒業し、いよいよ俳優業も本格始動だ。「誰かに成り切る、役に入るときの集中力ってハンパないもので、普段の自分を一瞬忘れるんです。そのときの感覚が魅力的ですね」。注目のニューフェイスに期待したい。(取材・文:前田かおり)
映画『百瀬、こっちを向いて。』は5月10日より新宿ピカデリーほか全国公開