恋した相手はプログラムだった……鬼才スパイク・ジョーンズ監督4年ぶり長編新作の予告編が公開
人間とプログラムが恋に落ちるという衝撃のストーリーで話題を呼んでいる、スパイク・ジョーンズ監督の4年ぶりの長編映画『her/世界でひとつの彼女』の予告編が公開された。
本作は近未来のロサンゼルスを舞台に、妻キャサリン(ルーニー・マーラ)と別れたセオドア(ホアキン・フェニックス)が、秘書アプリのように生活をサポートする人工知能型OSのサマンサと出会い、恋に落ちてしまうというストーリー。サマンサの声を担当したスカーレット・ヨハンソンの演技は大変高く評価されており、姿を一切見せていないにもかかわらず、ローマ国際映画祭で最優秀女優賞を獲得している。
予告編では、一人真っ暗な部屋でゲームをするなど孤独でどこかうつろな表情をしていたセオドアが、サマンサと触れ合うことにより徐々に笑顔になっていく姿が描かれている。しかし、「この恋する気持ちはリアル? それともプログラム?」とささやくサマンサの声が象徴するように、現実の世界で結ばれることのない一人と一つのプログラムが真剣に恋愛について悩む姿には切なさがこみ上げてくる。
本作はその独自の世界観で、第86回アカデミー賞で脚本賞を受賞したほか、4部門でノミネート。ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞やロサンゼルス映画批評家協会賞では作品賞を受賞した。(編集部・井本早紀)
映画『her/世界でひとつの彼女』は6月28日より新宿ピカデリーほか全国公開