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『福福荘の福ちゃん』大島美幸、おっさんの役づくりの根幹に『男はつらいよ』!?-ウディネ・ファーイースト映画祭

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大島美幸の役づくりの徹底さを明かした藤田容介監督
大島美幸の役づくりの徹底さを明かした藤田容介監督

 イタリアで開催された第16回ウディネ・ファーイースト映画祭で映画『福福荘の福ちゃん』のトークイベントが開催され、藤田容介監督と同映画のプロデューサーの一人である英国「サード・ウィンドウズ・フィルム」のアダム・トレルが参加した。

 同作は森三中大島美幸が丸刈りのおっさんを演じたことで話題だが、現地記者の関心も大島に注がれた。「なぜ女性が男性のキャラクターを演じたのか?」、「日本では彼女のような女性コメディアンが多数いるのか?」などの質問が寄せられ、その衝撃度の高さがうかがえた。

 藤田監督は、大島の起用について「彼女は役者としては素人だけど、男の格好でコントを演じたのを見たことがあり、直感で決めました。女性コメディアンはいるけど、その中でも特別。独特の愛嬌(あいきょう)もあるけど、悲しさや寂しさ、繊細さも併せ持っている。むしろあの年代の男優であまり良い人を考えられず、もし彼女に断られたらこの企画をやめようと思った。それくらい彼女しか考えられなかった」と熱望していたことを明かした。

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 大島も藤田監督の期待に応えるべく、旧作はもちろん、藤田監督が好きだという映画『男はつらいよ』シリーズなどを鑑賞して、藤田ワールドに浸るべく備えたようだ。大島との撮影について、藤田監督は「たまに女性にしか見えないとき、『内股をがに股にして歩いて』と指示をしたくらい。彼女の中に福ちゃんの根本が入っていたので、すごく仕事がしやすかったです」と語り、大島の徹底した役づくりをたたえた。

 日・英・台・独・伊の5か国で共同製作された本作は、今後ドイツのニッポンコネクション、台湾・台北映画祭など世界を回る。トレル氏は「『全然大丈夫』を観た時にもっと藤田監督のコメディーにフォーカスしたいと思った。共同製作で5か国がつながり、さらに映画祭との関係を深めることで、より多くの国でこの映画が紹介されることを願ってます」と展望を語った。主演の大島は妊活休業に入ったが、復帰するころには大島渚監督と並ぶ“世界のオオシマ”と称される存在になっているかもしれない。(取材・文:中山治美)

映画『福福荘の福ちゃん』は今秋公開

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