浅野忠信×二階堂ふみ『私の男』、モスクワ映画祭コンペ部門に正式出品!
浅野忠信、二階堂ふみの共演で桜庭一樹の直木賞受賞作を映画化した『私の男』が、第36回モスクワ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されることが決定した。グランプリ、主演男優賞、主演女優賞などが選ばれるメインのコンペ部門には日本勢から唯一の出品となる。
モスクワ映画祭は、カンヌ、ベネチア、ベルリン映画祭と並び世界四大映画祭と称される権威ある映画祭。これまで黒澤明、新藤兼人など日本を代表する監督の作品が上映されてきており、昨年、コンペ部門に出品された真木よう子主演映画『さよなら渓谷』が48年ぶりとなる審査員特別賞に輝いたことも記憶に新しい。
浅野は今回の決定に「あまたある作品の中から『私の男』を選んでくださったことに感謝します。モスクワ国際映画祭への出品をきっかけにたくさんの方にこの作品を観ていただければうれしいです。ロシア(モスクワ)には僕のファンが多いはずなんです(笑)」とコメント。原作にならって実際に流氷上で撮影を行った本作だけに、「グランプリを取って、絶好の撮影タイミングでロシアから南下してくれた流氷に恩返ししたいですね」と息巻いている。
二階堂も「わたしの運命の作品が、モスクワの地で上映されると考えるだけでとてもワクワクします。わーい」と大喜び。メガホンを取った熊切和嘉監督は「黒澤明監督、新藤兼人監督をはじめとする先達のおかげですが、日本映画とゆかりが深い、歴史のある映画祭で、『私の男』を上映できることはとてもうれしいです。雪に閉ざされた世界に生きる父と娘の話を、極寒の地に住む人々に、どのように受けとめていただけるか、今からとても楽しみです」と語っている。
『私の男』は、流氷に閉ざされた北海道紋別を舞台に、天災で孤児となった少女・花(二階堂)と、彼女を引き取ることになった遠縁の男・淳悟(浅野)の禁断の愛を描いたサスペンス。主演映画『モンゴル』が第80回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた浅野、『ヒミズ』で第68回ベネチア映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人賞)を受賞した二階堂、そしてデビュー作『鬼畜大宴会』(1997)からベルリン映画祭に出品されるという経歴を持つ熊切監督と、国際舞台での活躍もめざましい3人のタッグ作だけに、モスクワ映画祭でのグランプリ受賞への期待も高まる。(編集部・市川遥)
第36回モスクワ国際映画祭は現地時間6月19日~28日まで開催
映画『私の男』は6月14日より新宿ピカデリーほか全国公開