新ジローのギターに涙…「キカイダー」伴大介&入江甚儀が語る復活への思い!
石ノ森章太郎原作の特撮ドラマ「人造人間キカイダー」(1972~1973)の伴大介と、41年ぶりに映画で復活した『キカイダー REBOOT』の入江甚儀。時代を経て、特撮の歴史に名を刻むヒーローを演じた二人の俳優が復活に懸ける思いを語った。
「良心回路」が組み込まれた、心を持つアンドロイド「キカイダー」ことジローが、国家的な陰謀に巻き込まれた人々を守るために戦う姿を描く本作。ジローを入江が、かつてジローを演じた伴は、心理学者・前野究治郎(旧ジロー)役で出演する。
映画について伴は「40年前の一つの枠組みがあり、時代を変えて、同じ登場人物でまた新しい作品ができたと解釈してもらえればいいと思っています。その上で、昔の子供番組という設定も関係なく家族で楽しめる。本当の意味で大人の作品であるというふうに観ましたね」と満足そうな表情。入江も「いろんな人の魂を感じました。大げさかもしれませんけど、今の日本の底力が見られた気がして。新たな映画として、風を吹かせられる作品になっているんじゃないかと」と自信をのぞかせる。
確かに本作には、長年培われてきた特撮技術が詰め込まれている。ロボット同士のバトルはもちろん、俳優たちの生身のアクションもスピーディーでハイレベル。鍛え上げた肉体で撮影に臨んだ入江を伴は「当時とは全く違います。あのくらいのスピード感でやらないと、お客さんは納得しないでしょう。40年前はスローリーで、楽な世界だったなと思っています」とジョークを交えて称賛した。
一方で、往年のファンが歓喜する要素も。ドラマでジローがギターで爪弾いていた、哀愁漂う楽曲が流れる場面もその一つだ。劇中の音は別録ながら、入江も実際に弾けるように練習したといい、劇中で曲が流れた瞬間を伴は「涙が出てきちゃったよ。あれを聞いたらゾクっとするよな。感動しましたよ」と振り返った。
「キカイダー」といえばハワイで高視聴率を誇り、伴がドラマ版の吉川進プロデューサーから、スティーヴン・スピルバーグも観たと聞いたこともあるほど海外で人気を博した番組。現地でファンと触れ合う機会も多い伴が「入江君、これは世界中から注目されるよ」と語り掛けると、入江は「見終わった後で思ったんです。絶対に海外でもウケそうだなって。ジワジワと日本中に広まって、国外に飛び立つ作品なんじゃないかなと思っています」と前を見据えながら語った。(編集部・入倉功一)
映画『キカイダー REBOOT』は5月24日より全国公開
「入江甚儀写真集 0 -ZERO-」(東京ニュース通信社)は6月4日発売