桂由美、仕事の極意を明かす「恋するように仕事する」
31日、ブライダル界のトップデザイナー桂由美の半生を追った初のドキュメンタリー映画『マザー オブ ザ ブライド』の初日舞台あいさつが渋谷・アップリンクで行われ、桂本人が出席。「仕事の原動力は、夢見る気持ち。恋するように仕事しています」と語った。舞台あいさつにはキム・スンヨン監督も登壇した。
80歳を越える今でも現役のウエディングデザイナーとして、多くの花嫁たちに幸せの魔法をかけ続けている桂。同作は、そんな桂を1年にわたって追い、ファッションショーの舞台裏や、東日本大震災の影響により式を挙げることができなかった東北の被災者カップルに結婚式をプレゼントする様子など、精力的な桂の活動を映し出している。
開場前、映画を観に来た桂由美ファンおよそ80人が集まるロビーに突如として現れた桂は、一人ひとりに自ら握手を求めていた。その気さくさにファンは大喜びだった。
その後行われた舞台あいさつで万雷の拍手を受けた桂は「まだ映画になるような身ではないんですけど……」と切り出して笑いを誘うと、映画の中でも取材されていたタイ王国初の本格的なファッションショーの秘話として「現場の準備はグダグダ、モデルはそろっていない。周囲に『あまり大声を出さないでください』と言われてじっと我慢していたんだけど、もうダメと大声を出しちゃった」とマイク片手に舞台上で自ら陣頭指揮を執ったことを明かした。
さらに桂は仕事の極意として「ブライダルウエアだけではなくメンズのスーツなども手掛けている。みんなの生活の中に自分の思いが息づいている。その責任感がわたしを動かしています。それと夢見る気持ち。恋するように仕事しています」と語った上で、「ファッションショーの前は毎日睡眠3時間」と体力はいまだ衰えていないことを明かし、さっそうと次の仕事へ向かった。(取材・文:吉井隆史)
映画『マザー オブ ザ ブライド』は渋谷・アップリンクで公開中