『バイオハザード』監督、歴史大作『ポンペイ』の挑戦を支えた妻ミラの存在!
映画『バイオハザード』シリーズで世界的なヒットメーカーとして名をはせるポール・W・S・アンダーソン監督が、火山噴火によって失われた古代都市の運命を、一人の剣闘士とある令嬢とのロマンスを交えて描いた歴史アクション大作『ポンペイ』について語った。
イタリアのナポリ近郊、ベズビオ火山の麓に存在したポンペイ。西暦79年、火山の大噴火に伴う火砕流で地中に埋まり、およそ1,700年の間、その存在は忘れ去られていた。アンダーソン監督はこの史実に魅了され続けていたといい「歴史上最大の災害の一つだと思っていた。それに子供のころからの夢ということもあって、『ポンペイ』を撮ろうと思ったんだ」と語る。
それだけに、地震に火山灰、津波、溶岩、火砕流など、最新の3D技術で描写された、あらゆる災害が都市を襲うさまは迫力の出来。本作を「史上最高に正確な」映画にしようと決意したアンダーソン監督は、当時の記録をあさり、歴史学者や火山学者との共同作業によってこの未曽有の大災害を演出。「歴史コンサルタントの人たちも、最も正確にポンペイに起きた出来事を描いた作品だと言ってくれたよ」と自信をのぞかせた。
さらにその悲劇を強調するのが、剣闘士マイロ(キット・ハリントン)と有楽者の娘カッシア(エミリー・ブラウニング)との壮大なラブストーリーだ。SFやホラー映画でキャリアを築いてきた監督は、自らも挑戦と語るロマンスを盛り込んだことについて「妻を持ち子供も生まれ家庭人となり、作家としても個人として経験を重ねたことで、撮りたいと思うものも変化していった。もちろん今も『バイオハザード』のような作品は好きだけど、もっとロマンスを含んだ映画を作ってもいいんじゃないかと思ったんだよ」と笑顔。
その私生活のパートナーでもあるミラ・ジョヴォヴィッチは、本作には出演せず。しかし監督は現在、彼女の代表作『バイオハザード』最新作の脚本を執筆中だ。「(ポンペイでは)彼女にちょうどいい役がなかった」と語った監督だが、最後に「だけど冗談で『火山の役をやろうかしら?』と言っていたよ」と笑いながら、家庭人としての一面を見せていた。(編集部・入倉功一)
映画『ポンペイ』は6月7日より全国公開