妻夫木聡、月イチで家族旅行!徹底した家族サービスぶり
俳優の妻夫木聡が18日、現在公開中の主演映画『ぼくたちの家族』のトークショーに出席し、イラストレーターで俳優のリリー・フランキーと、本作の見どころや自身の家族について存分に語り合った。二人は映画『ジャッジ!』(2013)で共演しているほか、プライベートでも親交があるのだという。
本作は、『舟を編む』で脚光を浴びた石井裕也監督の最新作。バラバラだった家族が母親の突然の病気をきっかけに、さまざまな問題を乗り越え再出発しようとするヒューマンドラマだ。リリーは「ブッキー(妻夫木)も随分つらい役をやったよね。本当のブッキーは月イチで家族旅行しているし、よく実家に帰るしね。電話すると必ず、今おやじと飲んでいるっていうよね」と実際の妻夫木の徹底した家族サービスぶりを報告。
妻夫木は「そのおやじが去年、入院しましてね。病院の匂いや色とか温度とか、石井監督の描き方が本当にリアルで驚いたんです」と切り出すと、「母親の名前(玲子)も同じだし、家族構成も一緒。自分はむしろ池松(壮亮)くんが演じた次男・俊平のチャランポランタイプなんだけど」と作品に不思議な縁を感じている様子だ。
リリーも「池松くんは天才。人間と子犬の中間のような存在だね、病院の中を走り回るところなんか。母親が一大事のとき初めて、男は『これはヤバイ』って動き出す。で、母親は母親で、病気だから、急にとんでもない家族の秘密をバラしちゃったり。子供のころ知らなかった家族のボロが出て、親もしょうもないなと思うけど、それが逆にいとおしかったり。うちの母ちゃんがそうだった」と映画のストーリーに自身の経験を交えて語った。
「というわけで、人生プランをしっかり立てている若い人をよく見かけるけど、人生が思い通りにいくことなんて1回もないですから。人生にいいことなんて一つもないよ」と熱く会場に語りかけたリリー。「えー、それがまとめの言葉ですか? 家族の話って、地味だけど、一人でも多くの人に観てもらいたいのに」と笑う妻夫木に対して、「ユースケ(・サンタマリア)のシーンが重い話の中の救いかな。ユースケとかリリーとか、カタカナはだいだいそんな役目ですよ」と応じていた。(取材:岸田智)
映画『ぼくたちの家族』は全国公開中