フランス映画界最注目女優、レア・セドゥの魅力に迫る
『アデル、ブルーは熱い色』『グランド・ブダペスト・ホテル』と話題作に次々と出演し、フランス映画界のみならずハリウッドでの活躍も目覚ましい注目の女優レア・セドゥの魅力に迫った。
レア・セドゥの素顔は、映画の製作・配給会社パテの会長の祖父と、同じく映画会社ゴーモンの会長である大叔父を持ち、彼女の母親もまた石油開発会社シュルンベルジェ創設者の孫というスーパーセレブ。フランス人女性としてイメージされる「アンニュイ」というキーワードがぴったりハマるルックス、そして作品によって多彩な役どころを演じ分ける演技力が魅力だ。
レアが注目を浴びた『美しいひと』や『美しき棘』では、多感で傷つきやすいティーンエイジャーを好演。また、『マリー・アントワネットに別れをつげて』では、フランス革命の勃発で騒然となるベルサイユ宮殿を舞台に、マリー・アントワネットに心酔する朗読係を演じ、革命に翻弄(ほんろう)されながらも彼女に従う生真面目で気丈なヒロインを演じている。そして、『アデル、ブルーは熱い色』でりりしいレズビアンを、まさに体を張って大胆に演じ切ったのも記憶に新しい。
個性と演技の幅の両方を併せ持ちファンを魅了するレア。もちろんハリウッドがそんな彼女を放っておくはずがなく、トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』では彼女のイメージにはなかったクールな女殺し屋にふんし、またウディ・アレン監督作の『ミッドナイト・イン・パリ』では古レコード店のスタッフ役で好印象を残している。特に『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』では壮絶なキャットファイトを繰り広げ、初のアクション映画ながらイーサン・ハント率いるチームの紅一点ポーラ・パットンを存在感で圧倒していた。
6月27日より始まる「フランス映画祭2014」では、レア・セドゥの出演作はないもののフランス映画界が誇る注目の女優たちの出演作品が公開。『ジェロニモ -愛と灼熱のリズム』のセリーヌ・サレットや『スザンヌ』のサラ・フォレスティエ、『イヴ・サンローラン』のローラ・スメットといった、レアに続くであろうフランスの若き実力派女優たちの作品を観ることができる。(文・岩永めぐみ)
映画『マリー・アントワネットに別れをつげて』は6月24日夜7:00よりWOWOWシネマにて放送