AKB48ドキュメンタリーは革命的! 中森明夫氏と松江哲明監督が語る
AKB48の活動に密着したドキュメンタリー映画の第4弾『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』の公開を記念し、シリーズ過去3作を一挙に観る“『DOCUMENTARY of AKB48』シリーズ イッキミ上映会”が20日、東京のTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。イベントに先立ち、この日はトークショーも開かれ、映画監督・松江哲明とコラムニスト・中森明夫氏がシリーズ3作の見どころなどを熱く語り合った。
映画『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』フォトギャラリー
映画『フラッシュバックメモリーズ 3D』などのドキュメンタリー作で知られる松江監督は、やはりシリーズを手掛ける監督と撮り方が気になるという。「正直、僕はAKB48については初心者で、岩井俊二&寒竹ゆり監督による第1作のどこかPV(プロモーションビデオ)っぽい作りは、むしろ入りやすかったんです。キラキラしたものをキラキラしたまま撮るという手法が、AKB入門編としてよかった。だからこそ、高橋栄樹監督の2作目を観たときの衝撃はすごかった」と振り返る。
AKB48のコアファンとして多くの発言がある中森氏が「このシリーズは、AKB48の活動を1年1作ずつ追っていく側面があって、2011年を捉えた2作目は、前田敦子の卒業と震災というテーマで、アイドル映画に社会性を持ち込んだ、時代の証言でもある。なめてかかるとびっくりするよね」とその内容を説明すると「こちらの予想が崩されて、観る方も問われますね。僕の中では、2012年のドキュメンタリー、ベストワンはこれです」と松江監督。
本シリーズの魅力を、松江監督は「ドキュメンタリーはこれまで、撮る方と撮られる方の関係性を撮りなさいと教えられてきたんですが、高橋監督がすごいのは、カメラを現場に入れずに、自分の意図のない映像を編集して、作品を作っている点ですね。関係性がないから、客観的で強い映像になっている。これは革命的じゃないかと」と語る。「だからこそ4作目が気になるね。今度はカメラが現場に入っているというし、監督のスタンスがどう変わったか。去年から今年もさまざまな出来事があったし。実は、まだ製作の途中と聞いていますが」と中森氏も、来月公開の4作目への期待を明かしていた。(取材/岸田智)
映画『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』は7月4日より全国公開