R18+指定のキム・ギドク『メビウス』、12月に劇場公開!
過激な性描写から本国でも上映に制限がされた、韓国の鬼才キム・ギドク監督による問題作『メビウス』の日本公開が12月に決定した。日本でもR18+指定の上映となる。
『メビウス』が描くのは、夫の不貞から崩壊する上流家庭の姿。その内容がすさまじく、嫉妬に狂った妻が夫の性器を切り取ろうとするも失敗し、矛先を息子に向けて実行。妻が家を出た後、絶望した息子と父は新たな関係を築いていくが、そこに妻が戻ってきて……というストーリーが展開する。
セリフは一切なく、「笑う」「泣く」「叫ぶ」の3つの要素のみでヒューマンドラマを紡いだ意欲作で、『悪い男』(2001)などのギドク作品にも出演しているチョ・ジェヒョンが近所の女性と関係を持つ夫役を務めている。
狂気の妻・母と、夫の浮気相手の一人二役に女優人生を懸けて挑んだのはイ・ウヌ。新星ソ・ヨンジュが息子を演じている。俳優の演技力なしには描き切ることのできない難題にギドク監督はいかなる答えを導き出したのか。12月6日より新宿シネマカリテほか全国の劇場で明らかになる。(編集部・小松芙未)