向井理“姉”片桐はいりにいじられる
俳優の向井理と片桐はいりが13日、都内・イイノホールで行われた映画『小野寺の弟・小野寺の姉』完成披露舞台あいさつに登壇し、まるで本当の姉弟のような仲の良さを見せつけた。この日は共演の及川光博、山本美月、西田征史監督も参加した。
恋愛に消極的な弟とパワフルな姉が、誤って配達された手紙をめぐり騒動を巻き起こしていくさまを描く本作。片桐と向井が姉弟にふんすることも話題となっているが、実際の二人も姉弟のように仲が良いのだとか。そのことを裏付けるように、ステージに登場するや、片桐は「うちの弟、眼鏡を外すとかっこいいんですよ」と観客に呼び掛け、役柄を意識した姿だった向井の眼鏡を外させると「ね、どちらも楽しんでいただけたら幸いです」と向井をいじり、会場の笑いを誘った。
人気脚本家の西田にとっては本作が初監督作。「僕は今まで、『怪物くん』『妖怪人間ベム』『TIGER & BUNNY』と地球を救う話ばかり書いてきましたが、今回は小さな家の物語を書きたかった」と語り、5年ほど前から向井と片桐に「こんなことができたらいいね」と構想を話していたのだという。そして片桐が「苦節5年。ハリウッド映画に負けないくらいの準備期間を経てここに立てるなんて、世界の頂点に上り詰めたような気がします」と言うと会場からは拍手が送られ、「ハードルが上がる」と苦笑いの西田監督たちを尻目に、「日本映画は素晴らしいんですよ。何が起こるかわかりません」と付け加えた片桐だった。
さらに「5年前に聞いて、意外な組み合わせだと思った」と振り返る向井。片桐は「その頃、向井君のことが好きだという設定で共演していたんだけど、恋愛感情から姉としての気持ちに切り替えるのは苦労しましたよ。やはりそれなりの時間が必要なんですよ」と述懐し、「普段、いろんな女優さんと共演しているでしょ。だからその時とは違った向井理が見せられたらいいなと思っています」と宣言していた。
及川は「普段も姉弟のように突っ込み、ボケあっていて」と二人の様子を紹介し、「一生やってろと嫉妬するくらいに(仲の良さが)スクリーンからあふれてくるんですよ」と見どころを明かしていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『小野寺の弟・小野寺の姉』は10月25日より新宿ピカデリーほか全国公開