世界的ジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドの半生描いたスウェーデン映画11月公開
世界的なジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドの半生を描いた映画『ストックホルムでワルツを』が11月より日本公開されることが決まった。スウェーデンのアカデミー賞にあたるゴールデン・ビートル賞で最多11部門にノミネートされ、監督賞、主演女優賞、最優秀助演男優賞、最優秀衣装賞の4部門で受賞、人口約950万人のスウェーデンで50万人以上の観客を虜にし、熱い感動の涙を流させた話題作がついに日本に上陸する。
モニカ・ゼタールンドは、モダンジャズ全盛期の1961年に、英語ではなく母国語でジャズを歌う画期的な試みによってスターダムにのし上がり、巨匠ビル・エヴァンスとの共演により国際的な名声を築いた世界有数の歌姫。本作は、シングルマザーの電話交換手だったモニカが、父との確執や理想の母親になれない自身への葛藤など多くの試練にさらされながらも、自分にしか歌えない歌を追求し、歌手として頂点を極めるまでの波乱に富んだ数年間に焦点を絞ったサクセスストーリーだ。モニカには、シンガーソングライターのエッダ・マグナソンがふんしている。
世界で初めてスウェーデン語でジャズを歌ったモニカの代表作「歩いて帰ろう」や彼女の名前を世界に知らしめた「ワルツ・フォー・デビー」をはじめ、ドラマを鮮やかに彩るジャズの名曲の数々は必聴。また、背景となる1950年から1960年代はデンマークのアルネ・ヤコブセン、フィンランドのアルヴァ・アールト、スウェーデンのオーレ・エクセルらが活躍した北欧デザインの全盛期であり、当時のインテリアや街並み、ファッションを再現したおしゃれな美術も本作の大きな魅力となっている。(編集部・市川遥)
映画『ストックホルムでワルツを』は11月より新宿武蔵野館ほか全国順次公開