「G-レコ」トップクリエイターが集結!富野総監督を語る!
人気アニメ「機動戦士ガンダム」の富野由悠季総監督が、約15年ぶりに手掛けた「ガンダム」のテレビシリーズを劇場上映する『ガンダム Gのレコンギスタ 特別先行版』公開記念クリエイターズトークナイトが5日、新宿ピカデリーで行われ、プロデューサーの小形尚弘、キャラクターデザインの吉田健一、メカニカルデザインの安田朗と形部一平、デザインワークスのコヤマシゲトらが出席、富野総監督との作業について語った。
映画『ガンダム Gのレコンギスタ 特別先行版』フォトギャラリー
トップクリエイターたちの登壇に加え、本作の初期デザイン案を集めた3枚組「初期デザインシート」が来場者プレゼントされるとあって、この日の会場は超満員。しかし小形は、このデザインシートから、一体のガンダムが描かれた1枚を取り出すと「実は世の中に間違った情報が流れておりまして。この絵は(本作の主役機)G-セルフの初期案じゃないんですよ」と切り出した。
さらに小形は、富野総監督が1年ほど前に堺雅人と「スカパー!」のCMに出たときのことを振り返り、「そのときに富野さんがセットの書斎に本物のG-セルフの絵を貼り付けちゃったんです。でも、いくら背景がぼけるとはいえ、1年後に世に出すものをCMに出すのはやめてほしかった。そこで安田さんに代わりにダミーで描いてもらったものがこの絵なんです」と明かした。
そこからトークショー内では、「富野総監督がスタッフに電話をかける際には非通知」「富野総監督は大きな声でスタッフを怒鳴りつけるなど、72歳にしてまだまだ元気である」「富野総監督は形部のことをシューズデザイナーだと思っているようだが、形部はシューズのデザインはしたことがない」などなど、興味深い話が次々に登場。観客は熱心に聞き入っていた。
そしてトーク終盤、小形は「今日、富野さんにスペシャルゲストとしていらっしゃいますか? と聞いたら、今、(本編の)16話の絵コンテを描いていて、良い戦闘シーンが思いついたから行かないと。富野さんはものすごくパワフルで、僕らの中で一番働いています。朝から夜中まで、いったいいつ寝ているんだろうというくらいです。本人は今回でテレビは最後かなと言っていますが、なんとか26話まで終わらせて。来年、こちらにお呼びしたいと思います」とあいさつし、会場の喝采を集めた。(取材・文:壬生智裕)
テレビアニメ「ガンダム Gのレコンギスタ」はMBS(10月2日深夜)、TBS(10月3日深夜)ほかにて放送開始(初回1時間スペシャル)、ブルーレイ&DVDは12月25日発売