市村正親“怪物的な早さ”で胃がん克服&復帰へ 妻の篠原涼子に感謝
俳優の市村正親が3日、胃がん手術後初となる会見を目黒のホリプロ本社で行い、元気な様子を見せた。当初急性胃炎と診断されていたものの、妻で女優の篠原涼子が念入りな検査を求めたことから胃がんが発覚した市村。「奥さんは命の恩人ですね」という報道陣の呼び掛けに対し「本当そうなんですよ……」とかみしめていた。
会見に笑顔で登場した市村に対して、会場からは自然と拍手が。「おかげさまで無事に胃がんを克服して、復帰することができました。皆さんから怪物的な早さと言われています。ただし、7月の『ミス・サイゴン』を途中降板という形になり、皆さんに多大なるご迷惑をお掛けしましたが、みんなが頑張ってくれたので、僕としては安心して治療に励むことができました」とあいさつ。
さらに主演を予定していたドラマ「おやじの背中」(TBS系列)の出演も断念したことについても、「僕も楽しみにしていたけど、こういう状況になったので、仕方のないこと。ご迷惑をお掛けしたことをおわびしたいなと思います」と付け加えつつも、「とにかく市村正親、元気に戻ってまいりました! 今は遠慮気味に話していますが、(突然大声で)かなりでかい声で話せます!」とジョークを発するほどに体調は回復している様子。
6月下旬に体調不良のため病院に行ったところ、急性胃炎と診断。妻の篠原が「念のため検査を」と勧めたことから、再度検査を行ったところ胃に腫瘍を発見。病理検査の結果、早期の胃がんであると診断されたという。その後、胃を半分切除する手術を行い、無事に成功。「彼女からはいろんな宝をいただきましたけど、またもうひとつ、自分の命というものを妻からいただいた気持ちです。うちは(市村も入れて)男ばかりの3人兄弟。いろんなことが大変でしょうけど、よろしくお願いしますと伝えたいですね」と妻への思いを語った。
市村の仕事復帰は10月上旬に開始されるミュージカル「モーツァルト!」の稽古から。一般客の前に初めて出るのは10月下旬、東京国際映画祭内で行われる、市村が声優を務めた3D映画『くるみ割り人形』のワールドプレミアからとなる。現在は自宅で静養中だという市村は「あと1か月で休みはなくなりますが、精神的に前向きで心地のいい回復なので、今はリハビリを一生懸命して。これからは前みたいにガツガツやらないで、長く続けられるように。まだまだやります」と決意を語った。(取材・文:壬生智裕)