本田翼、佐藤浩市の相手役に!直木賞作家・桜木紫乃の作品が初の映画化
女優やモデルとして活躍する本田翼が、「ホテルローヤル」で第149回直木賞を受賞した北海道在住の作家・桜木紫乃の短編集表題作を映画化する『起終点駅 ターミナル』で、主演の佐藤浩市の相手役に抜てきされたことがわかった。桜木の作品が映画化されるのはこれが初となる。
本作は、東京にいた妻子と別れ、ただ一人25年間釧路の地で、かたくなに国選弁護しか引き受けずに生きてきた55歳の弁護士・鷲田完治(佐藤)と、彼の前に事件の被告人として現れた孤独に傷ついた25歳の椎名敦子(本田)という、年齢差30歳の男女が繰り広げる淡いラブストーリー。本田は佐藤との共演に「佐藤浩市さんとご一緒できる機会をいただき、うれしさと同時にプレッシャーも感じています」と緊張しながらも、「取り巻く環境や生い立ちは自分とはまったく違うものですが、椎名敦子が生まれ育った土地で演じることによっていつもと違う自分を見せられたらと思います」と意気込んでいる。
撮影は8月末にクランクイン。9月いっぱいにかけ、北海道釧路市周辺でオールロケを行っている。佐藤は撮影について「他人事のようにこの映画を観ながら、終わり近くでは、身につまされる切なさと、小さな救いのある映画になるよう釧路で頑張ってます」と状況を明かし、メガホンを取っている篠原哲雄監督は、「佐藤浩市さんとがっつり向き合いながら撮ってます。いつもの浩市さんより色っぽくダメっぽく描きます」と佐藤の新たな一面が見られることを強調している。
鷲田の学生時代の恋人・冴子役には尾野真千子が決定。冴子は25年前旭川地方裁判所判事だった彼に大きな選択を迫り、その後の彼の人生に影響を与える人物。尾野は「過去の人として、鷲田完治の中に色濃く残せるように頑張りたいです」とコメントしている。(編集部・井本早紀)
映画『起終点駅 ターミナル』は2015年秋公開