『チョコレートドーナツ』監督が再来日! ロングランヒットに感謝
14日、ロングラン大ヒット中の映画『チョコレートドーナツ』の舞台あいさつがシネスイッチ銀座で行われ、トラヴィス・ファイン監督が妻でプロデューサーのクリスティーン・ファインをともなって再来日し、2度目の舞台あいさつを行った。
同作は1970年代のアメリカを舞台に、歌手を目指しているショーダンサーのルディ(アラン・カミング)と弁護士のポール(ギャレット・ディラハント)のゲイカップルが、ダウン症の少年マルコ(アイザック・レイヴァ)を引き取ろうと奮闘する人間ドラマ。4月19日に公開するや口コミなどで広がり、現在も上映を続けている感動作だ。
5月に同劇場で行われた舞台あいさつ以来2度目の来日となったトラヴィス監督は、「まだ残っていてくださったんですか?」とジョークで笑いを誘いつつ、「こんなに長く上映されているのはとてもうれしいですし、こうして観客の方とお会いできる機会が2回も訪れるとは思っていませんでしたので今日は特別な日です」と感激。初来日となったクリスティーンも「本当に美しい町で、日本の方々も紳士な方ばかりでとても楽しんでいます」と日本の好印象を語った。
トークでは原題の『Any Day Now』が邦題で『チョコレートドーナツ』となっている事にも触れ、トラヴィス監督は「アーティストとして自分で決めたので、(邦題を)聞いた時は『ん?』と混乱しましたけど、日本ではこう観客に伝えたいという意図を聞いたり、マルコを象徴する彼の好物でもあるので後から納得して非常に気に入っています」と笑顔。クリスティーンもアイザックをキャスティングした決め手が彼がチョコレートドーナツを食べたときの笑顔だったことを説明した上で、「ニューヨークで上映した時にたくさん観客が彼にチョコレートドーナツを手渡して彼がとてもうれしそうにしていたエピソードもありましたので、それも含めていいタイトルになったなと思います」と気に入っていることを明かした。
また、この日は5回以上鑑賞したファンも訪れるなど会場は同作を愛するファンでいっぱいで、トラヴィス監督は「アイザック君がここにいたら、きっとこう言うと思います。『アリガト』」とユーモアたっぷりに声真似して笑いを誘う一幕も。上映後はサイン会も開催し、ファンと握手や会話を交わしながらロングランの喜びを分かち合っていた。(中村好伸)
映画『チョコレートドーナツ』は公開中