稲川淳二、主演映画にとりつかれた?一日一食、栄養失調に苦しんだ撮影秘話!
タレントの稲川淳二が19日、都内で行われた主演映画『劇場版 稲川怪談 かたりべ』の公開前夜祭に出席し、撮影中は一日一食、水も飲まず、睡眠もほとんどとらずに撮影に挑んだと語った。稲川は「栄養失調と疲れとボケでもって、吹き出物ができたけど、なぜか気持ちだけはぐんぐん上がっていった」といい、「撮影を成功させたかった」と胸中を明かした。この日はプロデューサーの清水崇と大畑創監督も出席した。
稲川が主演を務める本作は、パチンコ用に撮影された稲川の怪談の再現ドラマ映像に映り込んだ怪現象を劇場用に構成したホラームービー。撮影は秩父と熱海の廃校で行われたといい、稲川は「すごかった。秩父のほうは昔、ロケで行ったことがあるのですが、霊的なポイントの多いところ。事件とか、いろいろあった場所で、よくまあここで(ロケを)やるなと」と振り返った。
そのためか、撮影中は「演技をしていてもどこか演技ではない感覚があった」といい、稲川は「おかしな話だけど、演技をしていても、今の自分は何をやっているんだろうっていう、時間と空間を越えた感覚があった。異次元世界で自分の裏側を見ているような変な感じでね」とまるで怪談のように現場の空気を説明する。
さらに、撮影期間中は一日一食の生活だったと告白した稲川。「その日の分を撮り終わって遅くに帰ると、食事ができる状態ではなかった。撮影を成功させないといけないという気持ちがあった」と述べ、「ホテルには食事がなくて、明日も早いからとコンビニで冷やし中華を買って、一日一食」としみじみ。そんなストイックな環境だっただけに「幻覚なんかも、随分と見たんじゃないかな」というが、「なぜか気持ちだけはぐんぐん上がっていったけどね」と笑顔。そんな稲川について大畑監督は「打ち合わせで、まだカバンを持ったままなのに怖い話をはじめたりする。止まらない人、怪談にとりつかれた方なんだなと思った」とコメントしていた。(取材・文:名鹿祥史)
『劇場版 稲川怪談 かたりべ』は9月20日より全国公開