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森三中・大島がおっさん役に挑んだ映画がロンドンで上映!「なぜ女性に演じさせたのか」と質問が飛ぶ!

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ロンドンでQ&Aを行った『福福荘の福ちゃん』の藤田容介監督
ロンドンでQ&Aを行った『福福荘の福ちゃん』の藤田容介監督 - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間1日、ロンドンで開催中の第22回レインダンス映画祭で、森三中大島美幸がおっさん役に挑戦した初主演映画『福福荘の福ちゃん』が上映され、メガホンを取った藤田容介監督が登壇した。前日のイギリスプレミアに続き、本映画祭2度目の上映となる。

映画『福福荘の福ちゃん』場面写真

 『福福荘の福ちゃん』は、自分を女性恐怖症に追い込んだ写真家の千穂(水川あさみ)と約20年ぶりに再会した中年塗装工・福ちゃん(大島)の姿を描いた人情喜劇。上映前に藤田監督は「この映画の主人公は三十過ぎの肉体労働者の男なのですが、演じたのは男ではなく女性の役者です。そのことだけ頭に置いて観てもらえたらと思います」とあいさつした。

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 上映後のQ&Aで早速「なぜ女性に演じさせたのか」と質問が飛ぶと、藤田監督は「三十過ぎで女性と付き合ったことがなくて不細工という役を男がやったら生々しいというのもあるし、不細工でありながら、写真家の千穂に『すごくいい顔だ』と言われる両面がなくてはいけない。それに大島美幸がピッタリだった。日本のその年代の役者で他に誰も思い付かなかったので彼女にしました」と説明。そして「リアルな話ですが、ちょっとおとぎ話のようにもしたかったという意味でも、女性がやったほうがリアルな生々しさがなくなってよかった」と続けた。

 「東京はあれほどトレンディーでモダンな都市なのに、郷愁を誘う風景になっているのは作り込んだものなのか」という質問も出た。藤田監督は「セットは一つもなくて、全部ロケーションで、(主人公の住む)アパートも実際にあるものを使いました。自分が新作より昔の日本映画ばかり観ているタイプで、昔の日本が好きだから、その傾向が表れたのだと思います」とし、「主人公福ちゃんの性格を考えた場合、新しい東京よりも古い風景がぴったりくるとも思いました」と付け加えた。また「アパートは誰も住んでいない、もうすぐ取り壊されるであろう状態でした」とこのような映画は次第に撮るのが難しくなるだろうと残念そうに語った。

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 懐かしい日本の風景がふんだんに使われた本作だが、イギリス、イタリア、台湾、ドイツの映画会社がプロデュースに加わった、日本のコメディー映画としては初の国際的な作品でもある。すでにカナダのファンタジア国際映画祭で大島が最優秀女優賞を獲得している本作、これからの海外での反応も楽しみだ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

映画『福福荘の福ちゃん』は11月8日より全国公開
第22回レインダンス映画祭は現地時間10月5日まで開催

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