フェリーニの名作『道』にオマージュ!「ジェルソミーナ&ザンパノ」ごっこ映像お披露目
イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニの代表作『道』にオマージュをささげた映画『チョコリエッタ』の特報が公開され、『道』の主人公で旅芸人のジェルソミーナ&ザンパノを思わせるファンタジックなシーンがお披露目となった。
映画『道』は、無垢な女性ジェルソミーナを奴隷として買った粗暴な大道芸人ザンパノと、彼に献身的に尽くすジェルソミーナとの交流を描いたロードムービーで、アカデミー賞外国語映画賞に輝いた名作。『火星のカノン』『せかいのおわり』などで知られる風間志織監督が、大島真寿美の同名小説を映画化した『チョコリエッタ』では、ヒロインの女子高生・知世子の亡くなった母親の好きな映画が『道』で、愛犬の「ジュリエッタ」は、映画のヒロインを演じた名女優ジュリエッタ・マシーナから取ったもの、という設定になっている。
特報には、知世子が「二人で旅に出るの。わたしがジェルソミーナで、先輩がザンパノ」と、映画好きの先輩・正宗を旅に誘う場面や、『道』で怪力男のザンパノが胸に巻いた鎖を引きちぎるショーを正宗が再現するシーン、そして知世子の前に巨大なクジラの乗り物が唐突に現れる……といった、『道』を彷彿(ほうふつ)させるシーンやファンタジックな心躍る映像が映し出されている。また、ニーノ・ロータが手掛けた名曲「ジェルソミーナのテーマ」を思わせるメロディーも効いており、邦画ながら国籍不詳の摩訶(まか)不思議なテイストが漂っている。
映画『チョコリエッタ』は、進路調査に「犬になりたい」と書いて担任から呼び出された女子高生・知世子と、映画好きで変わり者の先輩・正宗が、映画を撮りながら旅に出るひと夏を描く青春映画。雑誌「Seventeen」のモデルとして活躍する新星・森川葵と、『共喰い』『そこのみにて光輝く』など近年人気急上昇の菅田将暉が共演。10月23日より開催される第27回東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門の出品が決定している。(編集部・石井百合子)
映画『チョコリエッタ』は、2015年1月より公開