蛭子能収が犬を抱えるバンドが下北沢でライブ! 蛭子の代わりに出演したのは『桐島』のあの俳優!
『SR サイタマノラッパー』シリーズの入江悠監督最新作『日々ロック』×第6回下北沢映画祭のコラボイベントが11日、下北沢のライブハウス THREEで行われ、同作が生んだ隠れた名曲「百姓勃起」が生披露された。
蛭子能収が犬を抱えるバンドが下北沢でライブ! 画像ギャラリー
榎屋克優の人気コミックを野村周平、二階堂ふみ出演で映画化した本作。劇中では、漫画家の蛭子能収がアングラフォークバンド「犬レイプ」のメンバーとして出演しており、演奏中にはなぜか蛭子が犬を抱きかかえるという不思議なパフォーマンスを見せるところも注目のポイントとなっている。
そしてその「犬レイプ」のギター&ボーカル犬飼祐一郎役で俳優デビューを飾ったのが、ロックバンド「The SALOVERS」のギター&ボーカルとして活躍する古舘佑太郎。この日は「床には君のカーディガン」「喉が嗄れるまで」など7曲を披露。疾走感あふれる曲の数々に会場の熱気はヒートアップ。大盛り上がりのうちにステージは幕を下ろし、「The SALOVERS」のメンバーはステージを去った。
そして彼らに代わってステージに現れたのは「犬レイプ」の面々。「もう正体はバレバレかもしれませんが……」と古舘が照れ笑いする通り、手書きで「犬レイプ」と書かれたTシャツを着た「The SALOVERS」のメンバーは、手ぬぐいのほっかむり姿で登場。そしてこの日、イベント参加がかなわなかった蛭子の代わりにそのポジションに立ったのは、『桐島、部活やめるってよ』などで知られる俳優の前野朋哉。「百姓勃起」の演奏中は、犬の代わりにベースを抱えながら恍惚(こうこつ)の表情を浮かべるなど、蛭子に負けずとも劣らない不思議な存在感を前野が見せつける中、「一揆! 一揆!」とシャウトする古館の声が会場に響き渡った。
ライブを堪能した入江監督は「今日は今までで一番、古舘君がかっこ良かった。今日のライブを観た人は貴重(な体験)だと思う」と切り出すと、さらに俳優としての古舘を「彼はすごい芸達者なんですよ」と称賛した。一方の古舘は「蛭子さんは本当に大変でした。突然、『この映画を撮ってて楽しいのは監督だけでしょ』とか『俺、帰りたいよ』とか言い出すから、気を使っちゃいましたよ」と述懐。古舘は、そんな蛭子に対して「厳しく接していた」と明かし、会場を笑いに包んだ。(取材・文:壬生智裕)
映画『日々ロック』は11月22日より全国公開