妻夫木聡、主演映画で鼻血
俳優の妻夫木聡が15日、都内で行われた主演映画『バンクーバーの朝日』記者会見に出席し、撮影中に鼻血を出していたことが明らかになった。会見には共演の亀梨和也(KAT-TUN)、勝地涼、上地雄輔、池松壮亮、高畑充希、宮崎あおい、石井裕也監督も登場した。
戦前のカナダに実在した日系移民を中心とした野球チーム“バンクーバー朝日”の栄光と奇跡を描く本作。野球経験者のキャストがそろったことで劇中の野球シーンはほとんど吹き替えなしで行われたが、ショートを守るキャプテン・レジー笠原役の妻夫木は「小学生のときにちょっとやっていただけで、ほとんど(野球経験が)ないに等しい」という。
そのため、「夜な夜な公園に繰り出して、凸凹した壁に当てて、どこに行くかわからないボールを捕球するっていう作業を2時間くらい一人でやっていました」と地道な練習を述懐。亀梨も「大変でしたよね。ケガをしながらやられていて」と共感すると、「鼻血出たこともあったしね」と今となっては思い出話となったエピソードを笑顔で語った。
そんな練習をもってしても勝てないのが年齢と体力。妻夫木は走るシーンが多かったそうで、「気持ちは朝日軍なんだけど、体はやっぱり33歳だった」と吐露。「監督がリアリティーにこだわるから応えたいけど、『誰かレジーの代走(やって)』と言うと、くそーって。やっぱり33歳(という年齢)には勝てないなと思った」と肩を落とす場面も見られた。
過酷な撮影がクランクアップを迎えても、野球熱は収まらなかったチーム朝日の面々は、打ち上げの宴会前に栃木県足利市のクラブチームと対戦し、1点差で敗北。全員で土下座をして泣きの一戦をお願いすると、「逆に点数がいっぱい入っちゃった」と満足のいく結果になったことを妻夫木が笑顔で語っていた。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『バンクーバーの朝日』は12月20日より全国東宝系にて公開