市川由衣、ヌードシーンへの覚悟「抵抗がなかったと言えばうそ」
女優の市川由衣が18日、テアトル新宿で行われた映画『海を感じる時』の大ヒット御礼ティーチインイベントに安藤尋監督と出席し、撮影時の秘話を明かした。
同作は、人気作家・中沢けいが1978年に発表した処女作を実写化したもので、市川が女優生命を懸け、ヌードも辞さない体当たりの演技を披露したことが話題となった。
観客から「初期の作品で清純派のイメージが強いが、服を脱ぐシーンを多くの人たち観られるのはどういう心境か」という質問が寄せられると、市川は「清純派と言われたりもするけど、わたしも28歳の普通の女性です。裸になるのは抵抗がなかったと言えばうそになるけど、この作品は肌が見えなかったらまったく成立しないと思うし、主人公・恵美子の痛みや苦しみは表現できないと思った」と作品に対する熱い思いを語った。
また、「だから自分の裸が見られて、どうこうという気分でもない。作品を観てもらうのはうれしいし、裸だから観てもらいたくないということもない」といい、役づくりに関しては「この作品をやる上で参考になるものを監督に聞いたら『アデルの恋の物語』を薦められたので観てみた。ある男性にのめり込んで病んでしまう女性の映画で、すごく痛いんだけど美しい。恵美子にそういうところをのせられたらと思って参考にした」と説明した。
最後に市川は「大好きなこの作品。これから公開する地方もあるので、また観ていただけたらうれしい。こんなに何回もトークショーをできるとも思っていなかったし、ヒットしている事実もうれしい。本当にありがとう」と満面の笑みであいさつした。(取材・文/波江智)
映画『海を感じる時』は公開中