安藤桃子&安藤サクラ、家族での映画作りは「とてもしんどい」
21日、映画『0.5ミリ』の完成披露試写会が都内で行われ、監督と主演女優として姉妹初タッグを組んだ安藤桃子と安藤サクラが出席し、家族ならではの感覚を語った。
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同作は初監督作『カケラ』が高く評価された桃子が、自身の介護経験を基に執筆した小説を映画化したハードボイルド人情ドラマ。ある事件に巻き込まれて全てを失った介護ヘルパーのサワ(サクラ)が、生きるためにワケあり老人たちを相手にした押し掛けヘルパーを始めたことをきっかけに変化していくさまを描いている。
姉妹のほかにエグゼクティブプロデューサーを父で映画監督の奥田瑛二、フードスタイリストを母の安藤和津が務めているなど一家総出で作り上げた本作。家族で映画を作ることに、桃子監督は「姉妹では最強だけど、家族となると一言で言うととてもしんどい」と苦労を吐露しつつ、「摩擦が起きてもそれを補う信頼関係が根底にありますし、そこが一番大切でそこを乗り越えてひっくり返すことができたら面白い映画になるんじゃないかなという思いで作りました。これ以外に家族で映画を作る挑戦はできないと思う、タイミングですね」とその背景を明かした。
母・和津がフードスタイリストを務めていることにも触れて、桃子監督は「祖母が作った食べ物で育った母がいて、その母が作ったもので育ったわたしたちがいるということで、全てが通じ合って食に関して一番理解してくれるのは誰でもない母だろうと思いました」とコメント。
一方、主人公・サワと交流するお年寄り役には安藤サクラにとって義父にあたる柄本明をはじめ、草笛光子、津川雅彦らベテラン俳優ズラリ。サクラは撮影を振り返り、「実はわたしすごく臆病なので、皆さん大先輩の方々ですし、こっちからも積極的に行かないといけない役柄なので、初日の前日とかはプレッシャーですごく怖くて泣いちゃったりしていました」と心境を述懐しつつ、「現場にいた姉というか、監督がいろいろうまい具合にやってくれるのもあって、正直とっても楽しかったです」と姉に助けられた心境を語った。(中村好伸)
映画『0.5ミリ』は11月8日より有楽町スバル座ほかにて公開