唐沢寿明&小雪が夫婦役!ユダヤ難民を救った日本人外交官の半生を映画化
第2次世界大戦中、リトアニア領事代理として日本政府に背き、ユダヤ難民にビザを発給し続け約6,000人の命を救ったといわれる外交官・杉原千畝の半生を映画化した『杉原千畝 スギハラ チウネ』の公開が決定し、杉原夫妻役を唐沢寿明と小雪が務めることがわかった。現在ポーランド全土で撮影中。
唐沢演じる杉原千畝は、多くのユダヤ難民の命を救い「日本のシンドラー」とも呼ばれた人物。劇中では、混乱の世界情勢下においてインテリジェンスオフィサー(諜報外交官)として危険な諜報(ちょうほう)戦に身を投じ、日本へ情報を発信し続けた彼の信念も描かれる。唐沢は、「『正義の人』で、まさに僕がやるべき役じゃないでしょうか(笑)」と冗談めかしつつ意気込み、「戦争を知らない世代にもエンターテインメントを通して、戦争とはどういうものなのか、人種差別とはどういうものなのかをこれからも忘れないように観ていただければうれしいです」と語っている。
一方の小雪は、千畝を支える天真らんまんな妻・幸子にふんしている。自身の役について、「幸子は外交的でその場の空気を楽しめる方。短歌やダンスといった楽しみをたくさん持っているとても社交的な方なので、千畝が窮地にあるときでも、こういう人とだったら気兼ねなく一緒にいられるんじゃないかなと思わせる女性です」と説明した小雪は、「実在の方を演じるのはプレッシャーもありますが、杉原千畝を知らない方や若い世代にも伝えていかなければならない」と今作に懸ける思いも明かしている。
また濱田岳、塚本高史、滝藤賢一、小日向文世ら実力派俳優が脇を固めるほか、ポーランド本国で人気を誇る俳優陣も参加。第35回モントリオール世界映画祭で最優秀男優賞を獲得したボリス・スジックが千畝の右腕ペシュを、『ソハの地下水道』のアグニェシュカ・グロホウスカが千畝にひそかな思いを寄せる女性イリーナを演じている。
監督は、『サイドウェイズ』のチェリン・グラック。『ブラック・レイン』や『トランスフォーマー』などのハリウッド大作で助監督を務めてきた彼が、日本、ポーランド、そしてハリウッドで活躍するスタッフたちで構成された混成チームと共に壮大な物語に挑む。(編集部・井本早紀)
映画『杉原千畝 スギハラ チウネ』は2015年秋に全国公開予定