THE BACK HORN&『私の男』熊切監督の意外な縁!タッグ実現にしみじみ…
映画『光の音色-THE BACK HORN Film-』初日舞台あいさつが1日、都内で行われ、人気ロックバンドTHE BACK HORN(山田将司:Vo / 菅波栄純:Gu / 岡峰光舟:Ba / 松田晋二:Dr)と、熊切和嘉監督が登壇した。
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本作は、映画『私の男』がモスクワ国際映画祭で最優秀作品賞に輝くなど、今最も注目されている鬼才・熊切監督と、黒沢清監督(映画『アカルイミライ』)をはじめ、多くの映画監督やクリエイターとコラボレーションを果たしてきたTHE BACK HORN との融合で生み出された、言葉や感情を音楽で表した異色の音楽映画。熊切監督は、MCから濃厚な男女の姿を描いた『私の男』と本作の印象が全く異なることを指摘されると「僕だってロック好きだよ!」と自身にもいろんな面があることを訴えた。
一方の松田は、音楽で熱い映画を作りたいというプロデューサーからのオファーを受けたときのことを、「自分たちがやっていた音楽と、映画館で公開される映画ということで、今までなかったようなものが表現できるんじゃないかという可能性を感じた」と述懐。また、熊切監督とのコラボレーションは、「どういう形に落ち着くかはわからないけど、とにかく凄いものができそうだという予感と期待にあふれていた」と目を輝かせた。
彼らのラブコールを受けた熊切監督は、メンバーとの初対面について「曲のイメージで、怖い人たちかなと思っていた」とかなり緊張していたことを告白。しかし、この日のイベント中も笑顔が絶えないメンバーに「話していて、人柄がすごく良いなぁと思った」とライブで見せる顔とは違う穏やかな一面が好印象だったことにも触れた。
また、「前作と同じタイプの(作品)はやりたくないと思っていた時期に音楽映画(のオファー)だったので、素直にやりたいなぁと思った」と振り返る熊切監督は、THE BACK HORNとの意外な関係も紹介。実は、熊切監督の劇場デビューとバンドの結成時期が同じだったそうで、初期のころにはPV撮影の依頼もあったとか。そのときはスケジュールが合わず断念したそうだが、「10年以上経って、また話が来たのはとても縁を感じています」としみじみと語った。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『光の音色-THE BACK HORN Film-』は公開中