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無重力体験だけじゃない!『ゼロ・グラビティ』の魅力

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複数回観るとぐんぐん見方が広がる『ゼロ・グラビティ』
複数回観るとぐんぐん見方が広がる『ゼロ・グラビティ』 - (C) Warner Bros. Entertainment Inc.

 昨年度のアカデミー賞7部門で受賞した『ゼロ・グラビティ』がWOWOWで放映される。劇場公開時には宇宙の無重力映像が大きな話題となったが、そこで繰り広げられるドラマにも改めて注目したい。

 昨年末に公開され、日本でもヒットを記録した『ゼロ・グラビディ』。アカデミー賞で監督、撮影、音響、視覚効果賞などを受賞したように、宇宙ステーションの破壊や無重力のスリルは、いまだかつてないレベルで、登場人物の目線で迫ってきた。『アバター』で3D映像に革命を起こしたジェームズ・キャメロン監督も「史上最も優れた宇宙の映像」と絶賛した。しかし、本作の魅力は、驚異のビジュアルもさることながら、エモーショナルな物語にもある。

 主人公は、メディカルエンジニアのライアン・ストーン博士。まだ宇宙飛行の経験が少ない彼女が仲間を見失い無重力でのサバイバルを強いられることで、その生死ギリギリの極限状態にいやが応でも感情移入してしまう。さらにポイントになるのが、ライアンの「過去」だ。かろうじてつながった地球のある地点との無線で、赤ん坊の声を耳にした彼女は、死別した娘の記憶をよみがえらせる。孤独な宇宙で一度は死を決意したライアンが、なぜ待つ者もいない地球への帰還を決意したのか。演じるサンドラ・ブロックの切実な表情もあって、その葛藤と再生のドラマが胸に迫る。

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 さらに注目したいのが、共演のジョージ・クルーニー。彼が演じるのは熟練の飛行士で指揮官のマット。ライアンと共にスペースシャトル大破事故で生き残った、彼女を生へと導くキーパーソンだ。その究極の「男気」に、クルーニーの魅力がマッチ。特に後半のあるシーンでは、いい意味での彼の「軽妙さ」が、宇宙サバイバルでの感動につながるという、究極の離れ業をやってのける。

 未見の人はもちろん、すでに劇場で本作を観た人も、最高の演出と演技による『ゼロ・グラビティ』のドラマ部分の素晴らしさを改めて確認すると、新たな気付きが出てくるはずだ。(斉藤博昭)

映画『ゼロ・グラビティ』は11月22日夜7:45~WOWOWシネマにて放送

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