イーストウッド監督×ブラッドリー・クーパー!最強狙撃手の葛藤を描く緊迫映像が公開!
名匠クリント・イーストウッドが、実在したアメリカ軍スナイパーの真実を描き出す映画『アメリカン・スナイパー』の特報が公開された。映画『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』で2度のアカデミー賞ノミネートを果たしたブラッドリー・クーパーが、米軍史上最強と謳われた伝説の狙撃手を熱演。来年のアカデミー賞最有力との呼び声も高い話題作だ。
原作は米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員クリス・カイルの自伝「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」(原書房)。クリスは米軍のイラク活動において、その腕前で多くの同胞を救った、まさにアメリカの“ヒーロー”とも言うべき人物だが、本作が描くのは彼の栄光の日々ではない。
特報で映し出されるのは、イラクにおいて、ブラッドリーふんするカイルがライフルに銃弾を装填する姿。一級のミリタリーアクションを期待させるリアリティーに満ちた映像だが、彼が銃口を向けるのは、母親に手渡された爆弾とおぼしき荷物を抱えて、米軍に歩み寄る少年だ。
引き金をたくされた彼の脳裏によぎるのは、自国の愛する妻と生まれたばかりの子供の姿。良き父になることを願いながら、子供の命を奪おうとしている自分……過酷な現実を前に、アメリカ国内で英雄とたたえられたスナイパーの心に去来する感情とは。俳優として、そして監督として、常に「本当の正義」を問い掛けてきたイーストウッド監督の集大成ともいえる一本になることを予感させる。
自ら映画化権を獲得し、プロデューサーも兼任するブラッドリーは、撮影に当たって、カイルの同僚であったシールズのもとで過酷なトレーニングを敢行。アカデミー賞監督賞に輝くイーストウッドとのタッグとあって、受賞に期待がかかるが、本人は「僕には、クリス・カイルと彼の家族をきちんと描く義務があった。それは絶対的なことだ。彼の遺族がこの映画を気に入ってくれるか、彼と同じような体験をした人々が共感できるか、一般の観客が人間性というものに胸を動かされるかどうか。僕にとって大事なのはそれだけだ」と語っている。(編集部・入倉功一)
映画『アメリカン・スナイパー』は2015年2月21日より全国公開