三池崇史、一切の妥協ナシ!福士蒼汰と臨んだ人気コミック実写化!
命を懸けた理不尽なゲームに巻き込まれる高校生たちの姿を描くサバイバルサスペンス『神さまの言うとおり』のメガホンを取った三池崇史監督が、コミック実写化に対する妥協なき思いと、主演を務めた俳優・福士蒼汰の魅力を語った。
原作は週刊少年マガジン連載の人気漫画。突如として巻き込まれた不条理なゲームに立ち向かう高校生たちの命が次々に奪われていくさまを、映画でも一切手を抜くことなく克明に描いている。
高校生が鑑賞できるR15+指定を得るためには、最初から表現を抑える方法もあったはずだ。しかし監督は「工夫せず(表現を)丸くするのは、原作者も原作ファンも、単なる妥協というか、改変、過悪した感じしかしないでしょう。そこが楽しいのに、みたいなね。それは、すごく大事なところだと思うんです」と語る。
そんな残酷な世界で奮闘する主人公・瞬を演じたのが福士蒼汰。監督は「すごく良いヤツですよ。(主演として)一人でいろいろ考えることが多かったと思うんですけど、それを人に押し付けたりアピールしたりしない。だから一緒にいてすごく楽でした」とその魅力を分析。本作では、人生に退屈しているどこか無気力な主人公像を演じきっており、監督も「こちらがこうしたいと言ったら瞬間的に理解するし、それを過度に表現しない。誤解を恐れずに言えば力を入れない。何か軽やかな感じなんですよね」と称賛する。
福士の姿勢は、共演者の魅力を引き出し、原作に近づける手助けにもなったようだ。本作では、神木隆之介が瞬のライバル・天谷を演じているが、一見すると原作のキャラとはかけ離れて見える。しかし「福士蒼汰でなければ神木隆之介のあの役はない」と言う監督は、「普通あの役なら、もうちょっとヤンチャで筋肉あってというふうになるけど、福士の敵はそこではないなと。そうしたら、お互いに引き合うというのかな。結果として原作とそう違ってないように見える。それは福士の力です。ほかの役者も僕らが選んでいるのだけど、本当にキャスティングしたのは福士なんですよね」と笑みを浮かべた。(編集部・入倉功一)
映画『神さまの言うとおり』は全国公開中