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セリフなし!「笑う」「泣く」「叫ぶ」の要素のみで紡がれる壮絶な人間ドラマ『メビウス』冒頭シーン公開

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この妻怖い…… - 映画『メビウス』より
この妻怖い…… - 映画『メビウス』より - (C) 2013 KIM Ki-duk Film. All Rights Reserved.

 過激な性描写で本国・韓国でも上映制限となったキム・ギドク監督の問題作『メビウス』から3分半に及ぶ冒頭シーンが公開され、全編にわたりセリフが一切なく、「笑う」「泣く」「叫ぶ」の三つの要素のみで紡がれる壮絶なヒューマンドラマの一端が明らかになった。

 本作が描くのは、夫(チョ・ジェヒョン)の不貞から崩壊する上流家庭。嫉妬に狂った妻(イ・ウヌ)が夫の性器を切り取ろうとするも失敗し、矛先を息子(ソ・ヨンジュ)に向けて実行。妻が家を出た後、絶望した息子と夫は新たな関係を築いていくが、そこに妻が戻ってきたことで家族はさらなる破滅の道をたどることになる……。イ・ウヌは狂気の妻に加え、父の浮気相手である妖艶な女も演じている。

 今回公開された冒頭シーンで映し出されるのは、バラバラに朝食を取る家族の姿で、そこから夫の携帯に浮気相手からの着信があったことで、夫婦はもみあいになって床に倒れ込み、妻は下着が見えるのもお構いなしに夫の顔面を足で押さえ付けるという壮絶な夫婦ゲンカに発展する。全編セリフなしながら全てがわかってしまうのは、ギドク監督の演出があってこそ。挑戦的な本作を象徴するシーンとなっている。(編集部・市川遥)

映画『メビウス』は12月6日より新宿シネマカリテほか全国公開

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