岩井俊二監督『花とアリス殺人事件』乙一によるノベライズ化決定!
岩井俊二監督の初長編アニメーション映画『花とアリス殺人事件』が、小説家の乙一によってノベライズ化されることが明らかになった。ノベライズ版は、2015年2月上旬に小学館から発売される。
同作は、女優の蒼井優と鈴木杏が共演した映画『花とアリス』(2004)の前日譚(たん)にあたる作品で、先日公開決定が発表された際には、その内容とともにアニメ版でも蒼井と鈴木が主人公たちの声を務めることが話題を呼んだ。なお、岩井監督は脚本と音楽も兼任している。
物語は、中学3年生の“アリス”こと有栖川徹子(蒼井)が、とあるウワサの真相を探ろうと隣の家に潜入し、その家に住む不登校のクラスメート“ハナ”こと荒井花(鈴木)と出会うところからスタート。約10年前の『花とアリス』に登場した主人公たちの友情の始まりを描く。
今回ノベライズ版を執筆する乙一は、1996年「夏と花火と私の死体」で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞し、17歳という若さでデビューした人気小説家。乙一は本作を「名前をめぐる物語だと解釈しました」と話し、「僕は複数の名義で仕事をしているため、名前の変更にともなう自意識のありかたについてかんがえる機会があります。だから小説版を書くことは必然だったような気がするのです」とノベライズ版の執筆にただならぬ縁を感じている様子であった。(編集部・吉田唯)
映画『花とアリス殺人事件』は2015年2月全国公開