巨匠イーストウッド、オスカーのことは「あまり考えない」再受賞へ余裕の笑み?
クリント・イーストウッド監督が現地時間15日、アメリカ、ニューヨークで行われた最新作『アメリカン・スナイパー』のプレミアに、主演のブラッドリー・クーパー、女優のシエナ・ミラーと共に出席した。
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本作は、160人以上の敵兵を射殺し、米軍最強とうたわれた実在の狙撃手、クリス・カイルの自叙伝を実写化した人間ドラマ。これまで2度のアカデミー賞監督賞に輝くイーストウッド監督と、やはり2度のアカデミー賞ノミネートを果たしたブラッドリーのタッグ作とあって、オスカー最有力の呼び声も高い話題作だ。
その前評判を証明するようにイーストウッド監督は、先日発表されたナショナル・ボード・オブ・レビュー賞2014で監督賞を獲得。しかし、レッドカーペット上でアカデミー賞について聞かれた84歳の巨匠は「あまり考えないようにしている」と余裕の笑み。「ただ映画作りをしていることが楽しいし、わたしくらいの年になると仕事を続けられることだけで光栄です」と謙虚な姿勢を貫いた。
主演のブラッドリーは、イーストウッドとの初タッグに、「一生に一度の夢がかなった気分だよ!」と大興奮。一方で、2013年に不慮の事故でこの世を去った本作の主人公クリスを演じたことに、「彼の達成したこともそうだし、彼が自分を犠牲にして自国にささげたものも多大だと思う」とコメント。
さらに「わたしたちがきっちり仕事ができていれば、この映画は世に出て、いろんな人に影響を与えると思う」と続けると、「実際戦争に行った元兵士たちに一人でないという気持ちを与えることもできるし、戦争に行っていない一般の方々、男性であっても女性であっても、どういう気持ちだったか伝わると思う」と真摯(しんし)に語った。(編集部・入倉功一)
映画『アメリカン・スナイパー』は2015年2月21日より日本公開