ジェシカ・チャステイン、元恋人の監督と“愛”についての映画を製作
一組のカップルの別れから再生を男の視点、女の視点で2作に分けて描いた映画『ラブストーリーズ コナーの涙』『ラブストーリーズ エリナーの愛情』のネッド・ベンソン監督が、カップルの片割れであるヒロイン・エリナーを演じたジェシカ・チャステインとかつて恋人同士であったことを明かした。
映画『ラブストーリーズ コナーの涙』『ラブストーリーズ エリナーの愛情』予告編
ジェシカとベンソン監督は、脚本を書いていたころを含めて4年間交際していたという。二人の出会いのきっかけは、2003年にロサンゼルスで開催されたとある映画祭。ベンソン監督の短編映画の上映会にはたった12人しか集まらなかったが、上映後のロビーでベンソン監督の元へ「あなたと一緒に映画を作りたいです」と駆け寄ってきた女性こそがジェシカだったという。
その後二人は意気投合。そのころのジェシカはテレビドラマ「ER 緊急救命室」に出演していたものの、ジュリアード音楽院を卒業したばかりの無名の女優だった。ベンソン監督は彼女が出演する舞台をニューヨークへ観に行き、女優としての類いまれな才能を知ったという。そして『ラブストーリーズ コナーの涙』の脚本に取り掛かったベンソン監督は、ジェシカに脚本を見せたところ彼女が主人公の一人であるエリナーにとても興味を示し、本作の最大の特徴である男女の視点による2作に分けるというアイデアが誕生した。
ベンソン監督はそのときのことを、「一緒にいろいろと話している中で、わたしがもともと描きたいと思っていた愛の探求には、男女両サイドの視点から表現することが最善の方法だと気付き、今回のような構成の映画を作ってみようと思ったのです」と振り返る。
二人は恋人関係を解消した後も、親しい友人として、そして同志として共に映画を作り続けた。資金難などの困難に直面しつつも、ジェームズ・マカヴォイ、ウィリアム・ハート、イザベル・ユペールなど実力派俳優たちが集結。2013年、映画がトロント国際映画祭でプレミア上映されたとき、10年越しの夢がかなったジェシカは涙を見せた。ベンソン監督は、「恋愛関係(関係性)における“愛”について映画で探求したかったんです」と語っている。(編集部・井本早紀)
映画『ラブストーリーズ コナーの涙』『ラブストーリーズ エリナーの愛情』は2月14日より全国公開