松山ケンイチ主演『天の茶助』ベルリン国際映画祭コンペ部門に選出!
第65回ベルリン国際映画祭
俳優の松山ケンイチ主演の映画『天の茶助』が、現地時間2月5日よりドイツで開催される第65回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出された。最高賞にあたる金熊賞を競う同部門で、第52回の宮崎駿監督作『千と千尋の神隠し』以来13年ぶりの日本作品受賞となるか期待される。
ベルリン国際映画祭は、カンヌやベネチアと並ぶ世界三大映画祭の一つ。『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキー監督が審査委員長を務める今年のコンペティション部門では、『ツリー・オブ・ライフ』のテレンス・マリック監督、『コックと泥棒、その妻と愛人』のピーター・グリーナウェイ監督などの新作が上映され、『天の茶助』はこれらの作品と各賞を競うことになる。なお、前回の映画祭では山田洋次監督の『小さいおうち』が同部門に選ばれ、女優の黒木華が銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞している。
メガホンを取ったSABU監督は、過去に『弾丸ランナー』『疾走』がパノラマ部門、『アンラッキー・モンキー』『MONDAY マンデイ』『幸福の鐘』『蟹工船』がフォーラム部門に選出されているが、コンペティション部門での参加は今回が初。「ベルリン出品8作目にして、ようやく、やっと、遂に、コンペティション部門に選出! しかも自分のコメディースタイルを崩さずに」と感慨深げな様子で、「作家性を優先すると言ってくださったオフィス北野、松竹、バンダイビジュアル。そしてスタッフ、キャスト、ご協力して下さった沖縄の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝を述べた。
一方、主演の松山は「さすがSABUさんです。反応がとても楽しみです」と海外の観客の反応に期待を寄せている。沖縄での撮影を振り返った市山尚三プロデューサーも、「沖縄の歴史ある芸能や文化にも触れることができた本作を、世界がどう受け取っていただけるのかが楽しみです」と世界の舞台へ喜びを見せた。
『天の茶助』は、脚本家たちが地上の人間の“人生のシナリオ”を執筆している天界で、お茶くみ担当の茶助(松山)が死ぬ運命にある地上の女性に惹(ひ)かれ、彼女を救うために天界を抜け出して奮闘するさまを描く。脇を固めるのはヒロイン役の大野いとをはじめ、大杉漣、寺島進、伊勢谷友介など豪華俳優陣。なお、本作の公式上映は現地時間2月13日、授賞式は2月14日に行われる。(編集部・吉田唯)
映画『天の茶助』は6月27日より全国公開