世界を席巻したバックストリート・ボーイズのドキュメンタリー作品とは?監督が語る
全世界でのセールスが1億3,000万枚を越え、世界を席巻したバックストリート・ボーイズを題材にした映画『バックストリート・ボーイズ:ショウゼム・ホワット・ユーアー・メイド・オブ(原題) / Backstreet Boys: Show 'Em What You're Made Of』について、スティーヴン・カイヤック監督が語った。
本作は、1993年にフロリダ州オーランドで結成され、2013年に20周年を迎えた彼らが新たにアルバム製作やツアーを行う過程や、結成時のリハーサル、ハイスクールツアーなどのアーカイブ映像、さらにバンドメンバー同士、家族、マネージャーとの関係も含めて描いたドキュメンタリー作品。
2006年にメンバーの1人、ケヴィンが脱退したが、その理由と復帰した経緯は「彼は、その当時家族と共に過ごしたかったことや、バンドの活動が楽しめなかったことが脱退の理由らしい。あくまで小休止して、他のことに重点を置きたかったようだ。特に彼は、妻クリスティンと子供が欲しかったらしく、脱退後に子供ができた。そして復帰に関しては、バンドメンバーと共に20周年を迎えるため、復帰するのにちょうど良い時期だった」と教えてくれた。
彼らの元マネージャー、ルー・パールマンについて「現在の状況下(ルーは詐欺罪などで服役中)では、彼について話しにくいが、バンドメンバーの中には実の父親と関係が良かった者もいれば、そうでない者もいた。そんなティーンエイジャーの彼らに給料を払い、レコードレーベルと契約させ、ある意味、彼らにとってルーは父親的な存在だった。もちろん、その後に起きた出来事(罪を犯して服役中)によって、少し不気味に感じることもあるが、ルーが彼らの夢を現実にさせたことは事実で、バンドメンバーも当時は彼と多くの時間を過ごした」と明かした。
彼らが結成時にハイスクールツアーをしていたのは「その当時は、多くのバンドが同じようなことをしていた。インターネット時代が到来する前だったからね。そのため、彼らはファンに直接会いに行っていたわけだ。今でもずっとファンの人たちは、彼らが当時ハイスクールツアーをしていた頃に高校生だった人達だ。彼らは当時高校生からファン層を広げていった。今日のバンドは、そんなことはしない。YouTubeなどで自分たちを売り出せるからね」と時代の変化も語った。
映画は、結成時から現在までの心境をバンドメンバーの一人一人が語り、アーカイブ映像も含めファン必見の作品になっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)