神田沙也加、『アナ雪』につながった11年前の一言「あなたのままでいい」
女優で歌手の神田沙也加が25日、都内で行われたディズニー映画『イントゥ・ザ・ウッズ』トークショーイベントに演出家の宮本亜門と出席。11年前に宮本から「あなたのままでいい」と言われ自信を持てたことで、大ブームを巻き起こした『アナと雪の女王』で声優を務めることができたと明かした。
本作は、赤ずきん、シンデレラといったおとぎ話の主人公たちのその後を描き、トニー賞を受賞したミュージカルを『シカゴ』のロブ・マーシャル監督が映画化した作品。神田は17歳のときに、宮本演出による同作の舞台版に赤ずきん役で出演し、ミュージカルデビューを果たしていた。
宮本は「彼女はオーディションを受けてくれたんですけど、有名無名関係なく歌ってもらった。でも、彼女はとにかく本気なんですよ」と切り出すと、「絶対に舞台女優になるんだという意識が生半可じゃなかった。それから声がよかった。ああ歌って、こう歌ってと言うと、どんどん声が変わっていった。これは赤ずきんにぴったりだと思ってお願いしました」と当時を振り返る。
神田も「(オーディションは)1次、2次とあったので、受かったときは本当にうれしかった。デビューからいいハードルだったというか。曲も歌い込むほどに発見がある作品で。そのときはミュージカルが初めてで、右も左もわからない状態で緊張していたんですが、亜門さんが『あなたを選んだんだから、あなたのままでいい』と。それは自信になったし、ここに立っていくぞという思いになりましたね」と述懐。「それを積み重ねた結果、昨年は『アナと雪の女王』に出会えた。その縁に感謝ですね」と笑顔を見せた。
さらに自身が演じた赤ずきんを「すごく大事な役だった」と表現した神田。「少女から大人になっていく過程で、言いつけを守らないといけないし、知らない世界への好奇心もある。失敗もあるし、失敗から学ぶこともある。それを経て大人になっていく。最終的には自分の考えで運命を選び取っていく。そういうことを体現したキャラクターだと思います」としっかりコメントする姿に、宮本は「沙也加、大人になったね」と目を細めていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『イントゥ・ザ・ウッズ』は3月14日より全国公開