さだまさし、オーケストラをバックに28年ぶりに名曲を披露!
シンガー・ソングライターのさだまさしが8日、都内にて行われた、映画『風に立つライオン』ライブ・舞台あいさつ付き試写会に、大沢たかお、三池崇史監督と共に登場した。さだは、オーケストラをバックに本作の主題歌を披露し、大沢をはじめ、集まった約430人の観客を魅了した。
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本作は、アフリカ・ケニアで国際医療活動に従事した実在の医師・柴田紘一郎氏の話をモチーフに、さだが15年という歳月をかけて1987年に発表した名曲「風に立つライオン」が原作。大沢演じる日本人医師・航一郎を主人公に、人間たちの希望のドラマが美しく壮大なケニアを舞台に描かれる。
イベント冒頭、さだは「いくつか映画に関わらせていただいていますが、歌わされるのは初めてです」と恨み節で会場を沸かせるも、この日のためだけに特別編成された48人から成るオーケストラを従えてステージに立つと、28年ぶりに再録した本楽曲を情感たっぷりに歌い上げた。
7分27秒にわたる本楽曲まさに一編の物語。オーケストラの重厚なサウンドに乗せて、さだの語りかけるような、時に優しく時に力強い歌声が会場に響きわたると、観客はうっとりと聴き入り、中には涙を流す女性客も。そんな中、本楽曲にほれ込み、映画化を熱望した大沢は身じろぎもせずに傾聴していた。
歌唱後、さだに会場から大きな拍手が送られ、大沢は「本当に素晴らしかったです。この歌がずっと僕の心の中で脈々と育っていて、それが三池監督に映画にしていただいて、そういう歴史とかを生で見ている感じがして、心が震えています」と感動しきり。三池監督は「言葉で表現するには学歴が足りないかな」とおどけながらも、「素晴らしい試写会だなと思った」と感想を口にした。
二人から賛辞を贈られたさだは、「正面に監督と大沢たかおさんがじっと聞いてくださるので、視線が泳いでしまいました」と苦笑いしながらも、「格別の思いで歌わせていただきました。こんな贅沢な試写会は見たことも聞いたこともありません」とキッパリ。また「泣いてくださる方が何人かお見受けできたんですが、この歌で泣いていたら映画を観てたらタオルじゃ足りないです。それだけは保証します!」と本作を堂々とアピールした。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『風に立つライオン』は3月14日より全国公開