新人女優・藤野涼子、大粒の涙!デビュー作『ソロモンの偽証』初日
新人女優の藤野涼子が7日、都内で行われた、映画『ソロモンの偽証 前篇・事件』初日舞台あいさつに出席した。主役に大抜てきされ大役を務めあげた藤野は、800人の観客を前に大粒の涙を流しながら喜びと感謝の言葉を口にした。この日は、板垣瑞生、石井杏奈、清水尋也、富田望生、前田航基、望月歩、佐々木蔵之介、夏川結衣、小日向文世、成島出監督らも出席した。
人気作家・宮部みゆきのベストセラー小説を映画化した本作で、約1万人の応募者の中から主役の座を射止め、本役名を芸名として鮮烈な女優デビューを果たした藤野。登壇時は強張った面持ちで、「公開当日にどれくらいのお客様に来ていただけるか不安だった」と素直な気持ちを明かしたが、その後は「(役の)涼子と共に自分自身も成長しました。人と関わることが苦手だったんですけど、作品を通して人間関係一が番大切だと思うようになりました」と自身の変化を語った。
オーディションを受けたのは33人の中学生キャストも同じで、佐々木は「(生徒役のみんなは)1万人を背負って立っている覚悟があった。毎日、全身全霊で芝居をぶつけてくるのに心を打たれました」と絶賛。また、小日向は撮影前のワークショップで初めて中学生キャストと会ったとき、「この作品は成立するのか? 大丈夫なのか?」と不安に思ったそうだが、仕上がりについて「監督と一緒に目標に向かった結果」と称え、「この作品に参加できて光栄に思っています」と手放しで喜んだ。
そんな大先輩たちの言葉が胸に届いたのか、それまで真っ直ぐ前を見据え、主演女優としての貫禄までも漂わせていた藤野は、締めのあいさつでついに涙腺が決壊。手で涙をぬぐい、声を詰まらせながら「演技経験もない、何もかも初めてのところから、監督をはじめ、夏川さんや蔵之介さん、小日向さん、仲間33人とここまでやってきました。本当に皆さん、今日は集まってくれてありがとうございました」と15歳の少女に戻って感謝の言葉を述べると、会場からは惜しみない拍手が送られた。
本作は、中学校を舞台に、男子生徒の謎の転落死をきっかけに次々と起こる不可解な事件を追うミステリー2部作の前編。隠された真実を暴くため、生徒たちによって開廷された学校内裁判の行方が描かれる。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『ソロモンの偽証 前篇・事件』は全国公開中
映画『ソロモンの偽証 後篇・裁判』は4月11日より全国公開