マッツ・ミケルセンの悲しき瞳…復讐背負った男女を描くウエスタンノワール
妻子を失い復讐(ふくしゅう)に燃えるスナイパーを描いた、マッツ・ミケルセン主演の映画『悪党に粛清を』の特報映像が公開された。特報映像では『偽りなき者』で第65回カンヌ国際映画祭男優賞を受賞したマッツと、彼と『007/カジノ・ロワイヤル』で共演したエヴァ・グリーンがそれぞれ愛する“もの”を奪われた人物として登場する。
同作は、法も秩序も通用しない1870年代のアメリカを舞台に、デンマークから新天地アメリカへ渡った元兵士ジョン(マッツ)が妻子を殺した犯人を追い詰めるさまを描くウエスタンノワール。ついにその犯人を射殺することに成功するジョンだったが、犯人が悪名高いデラルー大佐(ジェフリー・ディーン・モーガン)の弟だったことから、さらなる業を背負うことに。そしてジョンは、デラルー大佐の情婦で声を失ったマデリン(エヴァ)を巻き込み報復を開始する。
特報で映し出されるマッツとエヴァの姿は始終孤独で、悲しみをたたえたまなざしを見せており、本作で描かれる戦いがいかに孤立無援で困難なものであるかをうかがわせる。監督はマッツと同じデンマーク出身で、『キング・イズ・アライヴ』(2000)がカンヌ国際映画祭のある視点部門に正式出品されたクリスチャン・レヴリング。(編集部・井本早紀)
映画『悪党に粛清を』は6月27日より新宿武蔵野館ほかにて全国公開