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ホーキング夫妻の結婚は複雑だからこそ描きたかった…『博士と彼女のセオリー』監督が明かす

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スティーヴン・ホーキング博士のエディ・レッドメイン(中央)とジェームズ・マーシュ監督(右)
スティーヴン・ホーキング博士のエディ・レッドメイン(中央)とジェームズ・マーシュ監督(右) - (C) UNIVERSAL PICTURES

 車椅子の物理学者スティーヴン・ホーキング博士(エディ・レッドメイン)と彼を支え続けた妻ジェーン(フェリシティ・ジョーンズ)の姿を描いた映画『博士と彼女のセオリー』のジェームズ・マーシュ監督が電話インタビューに応じ、彼らの結婚が複雑なものだったからこそメガホンを取りたいと思ったと明かした。

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 難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症したスティーヴンと結婚し、介護と子育てを一人でこなしていたジェーンだが、子供の成長と共にスティーヴンの体の自由はどんどんきかなくなり、次第に立ち行かなくなっていく。そこで夫妻はジョナサン(チャーリー・コックス)という男性を家に迎えることになる。

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 マーシュ監督はそうした関係を「複雑な結婚だった」と表現すると、「結婚した夫婦がいて、彼らを手助けするために第三者が登場する。そして三角関係のような新たなラブストーリーが展開する。それは互いにとってベストな関係だった。普通じゃないラブストーリーともいえる」と解説。「その複雑さはとても興味深くて、フィルムメイカーとして描きたいと思えるものだった」と続けた。

ジェームズ・マーシュ監督
ジェームズ・マーシュ監督

 そんなマーシュ監督が本作で一番気に入っているシーンは、スティーヴンとジェーンが初めてジョナサンと食事をするシーンとのこと。同じテーブルに着いたスティーヴンとジョナサンの間には緊張感がみなぎり、ちょっとした口論になりかけたときにジェーンが間に入り、スティーヴンの宇宙の起源に関する理論を皿のポテトと豆を使ってジョナサンに説明するという場面だ。

 「スティーヴンは彼の家でのジョナサンの存在を、そしてそれが彼にとって何を意味するのかを理解しなくてはいけなかった」と同シーンの重要性に触れたマーシュ監督は、「二人の間の緊張感を描いているから役者間のやり取りも複雑なんだが、同時にとてもおかしい。緊張感とユーモアのコンビネーションなんだ。すごくうまくいったと思っている」と本作を象徴するシーンの出来に自信を見せた。

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 脚本がスティーヴンのキャリアについてではなく、スティーヴンとジェーンの関係についての、そしてスティーヴンと同等の存在としてのジェーンの物語であった点に惹(ひ)かれたというマーシュ監督は、結婚のいい時も悪い時も丹念に映し出す。そのバランスを取ることは特に難しくなかったといい、「描くことができるたくさんの関係があり、複雑さがあるというのは興味深いことだった。失敗もストーリーの一部だ。それは現実世界で起きることだから」と語っていた。(編集部・市川遥)

映画『博士と彼女のセオリー』は3月13日よりTOHOシネマズシャンテほか全国公開

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