「ゲーム・オブ・スローンズ」170か国同時放送で違法ダウンロード対策
米ケーブル局HBOが、テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の第5シーズンを170か国以上で世界同時放送することを発表した。
同ドラマは3年連続で最も違法ダウンロードされた作品で、2014年には810万ダウンロードがあったと報じられている。これは2位の「ウォーキング・デッド」の約1.7倍だ。違法ダウンロードが多い理由としては、HBOが有料チャンネルであること、映像配信サービスNetflixで配信されていないこと、国によって放送が遅れ、最新エピソードが視聴できないことなどが挙げられている。
Polygonによると、第5シーズンの世界同時放送は、国による放送の遅れをなくすため、違法ダウンロード対策になるとのこと。また、HBOは先日、Apple製品用のアプリも発表。アメリカでは来年4月から高いケーブル契約料を支払わなくても、月額14ドル99セント(約1,800円)でHBOをApple TV、iPhone、iPadなどで視聴することができるようになる。(1ドル120円計算)
HBOは違法ダウンロードにこれまで特別な懸念を示してこなかった。親会社タイム・ワーナーのCEOは、違法ダウンロード数が最も多い番組であるとの称号は、「エミー賞よりも価値がある」とコメントするほど余裕を見せていたが、将来を見据えて、視聴者にさまざまなサービスを提供し、違法ダウンロード数の削減に取り組み始めたようだ。(澤田理沙)