樹木希林、孫娘・内田伽羅と本格共演!河瀬直美監督『あん』出演!
女優の樹木希林が、河瀬直美監督最新作『あん』で、孫娘の内田伽羅と共演していることが明らかになり、共演シーンを捉えた特別動画が公開された。共に是枝裕和監督の『奇跡』(2011)に出演している二人だが、本格共演はこれが初めて。仕事場で目にした祖母の姿について内田は、「常に率直で、あまりに普段と変わらないので、とても祖母らしいと思いました」と語っている。
ドリアン助川の同名小説を原作に、小さなどら焼き屋で働く一人の老女・徳江(樹木)と周囲の人々の姿を通して、人生とは何かを問い掛ける本作。内田は、どら焼き屋「どら春」に、いつも潰れたどら焼きだけをもらいに通っている、家庭環境に問題を抱えた女子中学生ワカナを演じる。
内田は1999年9月16日生まれの15 歳。2010年に『FURUSATO-宇宙からみた世界遺産-』で映画デビューを果たし、現在はイギリスで学業中心の生活を送っている。若いうちからさまざまなタイプの人と接することは人間を豊かにしてくれるという思いを持つ樹木に、河瀬監督の創造性に触れることは貴重な経験になるという理由でオーディションを薦められたことが、『あん』出演のきっかけになった。
両親の本木雅弘と内田也哉子には、「役者としてという風に気負わずに、豊かな人生経験になるといいね」と送り出され、学校の休みを縫いながら日英を行き来しつつ撮影に参加。役柄上、撮影現場では、樹木とも距離を置くようにいわれていたといい、「演技経験も少なく不安も多かったけれど、思春期のワカナと同じく14歳の自分と重ね合わせる形で取り組むことになりました」と撮影を振り返る。
河瀬組の撮影についても、「特に光へのこだわりがあり、時間をおいて同じシーンを再撮したり、急遽、別カットが増えたりと、撮影のテンポに慣れていくのに少し苦労しました」と告白。しかし、その仕事ぶりを目の当たりにした河瀬監督については、「自然や人間に対してとても敏感で、あらゆることにとても丁寧な人でした。仕事をしている姿に深い情熱を感じて、自分もいつかあんな大人になりたいと思います」と憧れを語っている。
本作には、「どら春」の雇われ店長・千太郎役で永瀬正敏が、徳江の親友役で市原悦子が出演。また、ワカナの母親役を水野美紀、「どら春」のオーナー役を浅田美代子が務める。(編集部・入倉功一)
映画『あん』は6月全国公開