仮面ライダー3号・及川光博、同世代にも観てほしい!大人として挑んだヒーローへの思い
人気特撮作品「仮面ライダー」の新作映画『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』で”幻”の仮面ライダー3号を演じた俳優・及川光博。自身もライダーに熱狂した世代として、「夢ってかなうんだなって、この歳になって青臭いことに感動しましたね」と目を輝かせながら、大人たちからの期待も背負って挑んだという、本作への思いを語った。
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昭和ライダーに慣れ親しみ、中でも仮面ライダーV3を演じた宮内洋を俳優としてのルーツと公言する及川。“3号”を名乗るライダー役にはプレッシャーもあったようで、「当然、不安でした。でもブーイングが出たところで一度きりの人生。後悔はしたくない、何があっても僕の人生だ。という強い気持ちもあった」とコメント。そのため、「ミッチーならOK」と言ってくれる声は誇りだといい「その期待を背負って変身するわけですから、まぁ最初の変身シーンの撮影は指先が震えましたよ。気合入り過ぎて」と笑みを浮かべる。
宮内をリスペクトするだけに、本作で演じた仮面ライダー3号/黒井響一郎も、当初はニヒルなキャラクターを想定していたというが、柴崎貴行監督との打ち合わせを経て孤独で哀愁漂うダークヒーローとなった。二転三転する物語に合わせて印象がガラリと変化する難役となり、「そういった複雑な心理をライダー世界の中で表現できたことがすごく誇らしかったです。単純明快な正義ではないという点と、悲哀を意識しましたね、大人として」と誇らしげに語る。
そして「ここだけの話、同世代の男性ファンにもこの勇姿を観ていただきたいんですよね」と続けた及川。「お父さんだって、諦めたりヤケ酒飲んだりそんな日もあるでしょうけど、この作品でライダーイズムを再燃させて、かっこいい大人になってほしいと思います。苦難に立ち向かう勇気と行動。これは子供たちだけへのメッセージじゃない。石ノ森(章太郎)先生の残した哲学だと思いますからね」。
本作を配給する東映とは、人気ドラマ「相棒」「信長のシェフ」に続くタッグとなり、「やっぱり真面目にやっているといいことがあるんだなと。ちゃんと僕の過去の頑張りを評価してくれたんだと信じています」と感謝。劇中でライダースーツに袖を通した瞬間を「もうね、ちょっと時間をくれと。一旦興奮をさましてから、演技者として演技をさせてくれと言いました」と笑顔で振り返りつつ、自身の勇姿を「大人だからこその背姿、漂う哀愁、これはかっこいいですよね」と満足げに語った。(編集部・入倉功一)
映画『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』は3月21日より全国公開