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マーロン・ブランドが残した300時間のオーディオを使った映画…『地獄の黙示録』『ゴッドファーザー』秘話も

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故マーロン・ブロンドさんを描いた新作について語ったスティーヴン・ライリー監督
故マーロン・ブロンドさんを描いた新作について語ったスティーヴン・ライリー監督

 伝説の俳優マーロン・ブランドさんを描いたドキュメンタリー映画『リッスン・トゥ・ミー・マーロン(原題) / Listen to Me Marlon』について、スティーヴン・ライリー監督が語った。

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 本作は、マーロンさんが1950年代から録音していた300時間にもわたるオーディオに含まれている、彼の個人的な思想、家族への思い、俳優として価値観などを語ったプライベートな内容と、出演作を通して彼の内面をひもといていくというもの。

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 製作経緯について「(1年前に)プロデューサーのジョン・パトセックが、マーロンの死後10年を迎えるため、彼を追悼するための映画を製作できないかと、彼の遺産管理団体からアプローチされたことを僕に伝えてきた。その後、彼の遺産管理団体は、倉庫にあった全てのマーロンの所有物の入ったダンボール箱を開け、その中にこのオーディオテープが入っていた。実際、彼は(映画)インタビューを全然受けなかったため、そのときに彼のオーディオを通して、彼の人生を語ったら面白いと思った」と明かした。

 インタビューした人物については「最初に家族を含めたマーロンの遺産管理団体の人たちに会い、それから彼の友人や仕事仲間に会った。彼と親しかったハリー・ベラフォンテには、マーロンの公民権運動の活動を聞き、マーロンの晩年の友人ハリー・ディーン・スタントンからも話を聞いた」と答え、さらに「彼はおそらく多くの人から複雑な人間と思われているが、インタビューに応じてくれた人たちを通して、彼もまた普通の人間のように自己矛盾を抱え、それらを直しながら生きていたということがわかる」と個人的な意見を述べた。

 映画『地獄の黙示録』『ゴッドファーザー』の演技について「彼は(長い間)アーティストとして葛藤しながら演技していたが、晩年自分は目的を持った意味のある良い仕事をしてきたと理解していたようだ。彼は撮影前にはかなりの準備をしていた。今作の中でもその片りんはうかがえるが、彼はライターとしての才能もある。『地獄の黙示録』では、カーツ役のために、カーツに関しておよそ脚本1本分のアイデアを記して撮影に臨んだ。さらに『ゴッドファーザー』の実際の脚本と比べると、いかに彼がアドリブでせりふを加えていたかもわかる」と明かした。

 映画には、マーロンさんの俳優としての姿勢、家族との交流、人種差別への抗議など、あまり知られていない彼の人生がつづられている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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