斎藤工も監督…別所哲也がショートフィルムの盛り上がり語る「俳優がチャレンジできる場」
今年17回目を迎えるアジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA 2015)の開催概要が発表。創立者で映画祭代表の俳優・別所哲也と、昨年からアンバサダーを務めているLiLiCoが、21日、都内で行われた記者発表会で、ショートフィルム(短編映画)の近年の盛り上がりや、本映画祭の見どころなどを語り合った。
本映画祭は、新しい映像ジャンルとしての「ショートフィルム」を厳選して紹介し、アジア発の新進クリエーターを世界に発信する目的で1999年にスタート。2004年に米アカデミー賞の公認を受けている。またSSFF & ASIA 2012でグランプリを受賞した平柳敦子監督が、2014年度カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門で日本人初の2位に輝いたことも話題になった。
会見で「過去にジョージ・ルーカス監督が学生時代に撮ったショートフィルム6本を取り上げ、映画は長さじゃない、長編とは違う面白さがあるんだと紹介してきました」と振り返った別所。「ここ数年、俳優の斎藤工さんがショートフィルムを監督したり、市原隼人さんの出演作が話題になったり、(ショートフィルムへの)関心が高まっている」と話すと、LiLiCoも「海外の俳優にインタビューすると『今度こういう短編を作ったんだ』と話す人が多いですね」と続ける。それを受けて別所は、「俳優がチャレンジできる場として、エンターテインメントのハプニングが実際に起きているのが、ショートフィルム」と説明していた。
「今年の見どころは?」という質問に、別所は「アカデミー賞を受賞したエディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)のほか、ベネディクト・カンバーバッチ、オーランド・ブルームらイギリス人俳優44人がコラボした作品は、俳優同士の横のつながりが出ている」と短編映画『ハリウッド・ポートフォリオ』を紹介。一方、LiLiCoは「子供たちと親御さんが一緒に映画を楽しめる『チルドレンプログラム』。子供って長編はなかなか我慢できないけど、短編なら楽しめて、そこから映像に興味を持ってくれたらいいですよね」と話していた。
そのほか映画祭では、12月公開予定の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のヒロイン、デイジー・リドリーの主演作や、監督としても活躍するグザヴィエ・ドランが15歳のときに出演した作品なども上映される。(取材・岸田智)
「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」は6月4日~6月15日まで、東京・表参道ヒルズ、横浜・ブリリア ショートショート シアターほかで開催