『国際市場で逢いましょう』ほか韓国映画が伊映画祭で賞を独占!『寄生獣』『百円の恋』日本勢は受賞ならず
イタリアで開催されていた第17回ウディネ・ファーイーストの受賞結果が現地時間2日に発表された。同映画祭は審査員ではなく、観客が選ぶ賞が主体で、最高位であるゴールデン・マルベリー賞は韓国映画『国際市場で逢いましょう』。ほか、2位と3位、そしてインターネットサイトによるマイ・ムービー観客賞も韓国映画が選ばれ、賞を独占した。
寄付会員によるブラック・ドラゴン賞は、昨年の東京国際映画祭アジアの未来部門でワールドプレミア上映され、国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞した、カンボジア映画『遺されたフィルム』に贈られた。
同作品は、ヒロインが1970年代のカンボジア映画と出会ったことをきっかけに、ポル・ポト時代の暗たんとした祖国と家族の歴史をひもといていくヒューマンドラマで、ソト・クォーリーカー監督のデビュー作となる。クォーリーカー監督は記念の像を掲げながら「家族と祖国を誇りに思います」と喜びを表現した。
同映画祭は欧州では観賞する機会の少ない、アジアの娯楽映画を中心に上映することで知られ、今年は11か国から71作品が選ばれた。日本からは『寄生獣』『寄生獣 完結編』や、安藤サクラ主演『百円の恋』と『0.5ミリ』など12作品が選出されたが、受賞は逃した。(取材・文:中山治美)
受賞結果は以下の通り。
【観客賞】
1位 ユン・ジェギュン監督『国際市場で逢いましょう』(韓国)
2位 イ・ウォンソク監督『ザ・ロイヤル・テイラー(英題)/ The Royal Tailor』(韓国)
3位 イ・ジェヨン監督『世界で一番いとしい君へ』(韓国)
【ブラック・ドラゴン賞】
ソト・クォーリーカー監督『遺されたフィルム』(カンボジア)
【マイ・ムービーズ観客賞】
イ・ウォンソク監督『ザ・ロイヤル・テイラー(英題)/ The Royal Tailor』(韓国)