大事なのは日常と地続きのアクション!真野恵里菜、ハードな撮影に苦笑い
「機動警察パトレイバー」実写化プロジェクトの集大成となる『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』に主演した筧利夫と真野恵里菜、そして監督の押井守が撮影時の様子を語った。
映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』フォトギャラリー
本作は、全7章にわたって公開されたこれまでのシリーズとは一転、シリアスなドラマとアクションに彩られたエンターテインメント巨編。「日本にはアクション映画があるようでいて、実はそれほどない。こういう映画は一番難しい。いっぱい撃てばカッコイイというものでもないし、CGだらけならすごい映画になるというものではないから」と語る押井監督は、「大事なのは日常と地続きの非日常で、やきそばを食っている人間がロボットで戦う。その振り幅こそが映画のスケールになる」と自身が考えるアクション映画論を実践。
劇中では日本映画では、あまり見ることのない本格的な銃撃戦も登場する。演じた真野によれば「1週間にわたって夕方5時から朝5時まで昼夜逆転生活」で撮影。「今までと違う武器を持っての撮影で、何か起こったときにやっぱりタダゴトではなくなってしまうので、常に緊張感はありました」と話し、「ショットガンを撃つシーンでは手が震えました」と苦笑いを浮かべた。
一方の筧は、真野とは真逆で「まるでフランス映画のようでした」と撮影を述懐。それもそのはず、筧演じる後藤田のシーンのほとんどは、アニメ版に登場する後藤隊長の場面をほうふつさせるような、押井映画ではおなじみの会話シーン。「いつもとは違う黒い服を着て、高島(礼子)さんとずーっと一緒で。俺、何の映画に出ているんだっけという感じの優雅さでした」と笑顔で語った。
「“パト2”から13年後という話で、まさに時代も変わって人も変わったことで生まれる差を描きたかったのと、痛快アクションをやりたかった」という押井監督の言葉通り、本作は傑作と評される劇場アニメ『機動警察パトレイバー2 the Movie』を追体験するかのような見どころが詰まっている。(取材・文:永野寿彦)
映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』は5月1日より全国公開