ジャック・ブラックが語るさえない男に挑戦した新作とは?
映画『スクール・オブ・ロック』のジャック・ブラックが、新作『ザ・D・トレイン(原題) / The D Train』について、ジェームズ・マースデン、キャスリン・ハーンと共に語った。
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本作は、高校の同窓会を盛り上げるため、ハリウッドで活躍するオリバー(ジェームズ・マースデン)を呼ぶことを決めたダン(ジャック・ブラック)は、妻(キャスリン・ハーン)に出張とうそをつきL.A.を訪れてオリバーを説得するが、その過程で思わぬ出来事が起き、二人の関係がギクシャクするというストーリー。映画『イエスマン “YES”は人生のパスワード』の脚本家アンドリュー・モーゲルとジャレッド・ポールが共同監督を務めた。
ジャックは脚本を気に入ったそうだ。「あまり読んだことのないタイプの脚本でショックを受けた。僕が演じるダンは、人からあまり好かれるタイプではないが、それが逆に興味を持たせてくれた。僕自身は部屋の中で最もカリスマ性のない人物に惹(ひ)かれることが多いし、いつも一番人気のない男を描いた映画を製作したいとも思っていたくらいだ。でも、そういうタイプの題材は本来ならば製作すべきではないのかもしれない。だから脚本を読んだときは(触れてはいけないような)危険性も感じた」と悩んで出演を決めたそうだ。
過去の同窓会の経験についてキャスリンは「カトリック系の学校に通っていたわたしは、10年前に同窓会に参加したの。当時の友人と再会できて良かったこともあれば、プラスチックカップでワインを飲みながら思い出したくない過去も呼び起こされて、年を取った修道女のように少々おびえたりもしたわ(笑)」と振り返った。
ジェームズ演じるオリバーは高校時代から人気者の設定だが、実際のジェームズは違ったそうだ。「僕はオリバーのような人気者ではなかった。その証拠に、アンドリューとジャレッドが、映画内でジャックと僕の高校時代の(派手な)写真を使いたいと言ってきたとき、僕は特に格好付けた高校時代の写真を何枚も送ったら、彼らから『この写真は問題だね』と指摘された。ところがジャックの写真は、長い髪にひげを生やし、ジャケットを着て、まるでエミール・ハーシュのような姿で格好よくて、映画内の設定とはお互いが全く違っていたのが面白かった」と明かした。
映画は、過去を振り返ることで、現在の自分を見つめ直していく設定に共感できる作品。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)