ディズニー名作曲家が分析!劇団四季版「アラジン」は“笑い”を日本風にアレンジ
劇団四季によるディズニー提携ミュージカル「アラジン」の開幕が迫る中、18日、同作の音楽を手掛けたアラン・メンケンが来日。電通四季劇場[海]で合同インタビューに応じ、ブロードウェイ版にない要素も盛り込まれている劇団四季版では、「笑い」の部分が日本風にアレンジされていると分析した。
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ディズニーアニメーション『アラジン』を基にした本作は、砂漠の王国アグラバーに住む青年・アラジンと、王国の姫・ジャスミンの恋愛模様を軸に、ランプの精・ジーニーや邪悪な大臣・ジャファーとのエピソードを交えて描くミュージカル。昨年3月に始まったブロードウェイ公演は大ヒットを記録しており、それに続く日本公演となる。
この日メンケンは四季版の通し稽古を初めて鑑賞し、「とても美しかった! 出演している皆さんが、キラキラ輝きながら、自然にそこに存在していた。直感的に『アラジン』は日本にピッタリの作品だなと感じましたね。今はとてもハッピーな気持ちです!」と興奮気味に絶賛。また「この作品はユーモアの部分がとても重要。ただ、笑いは文化に根付いているものなので、そこを日本に合わせてアレンジしたのだと思う。わたしは詳しくわからなかったけれど、今日の客席の反応は良かったよ。日本語のわかる皆さんなら、その意味が理解できるはず」と語った。
映画・舞台音楽を中心に活躍する作曲家メンケンは、『アラジン』をはじめ、『リトル・マーメイド/人魚姫』『美女と野獣』『ポカホンタス』など、アカデミー賞(作曲賞・歌曲賞)にも輝いた数々のディズニーアニメーション映画の楽曲を制作した世界的巨匠。さらにミュージカル「ニュージーズ」でトニー賞オリジナル楽曲賞を獲得するなど、エンターテインメントの世界で圧倒的な実績を残している。
今回、「アラジン」を舞台化するに当たって楽曲にかなり手を加えたというメンケンは、「アニメーション映画を舞台化するときは、どんな作品でも、ステージに合わせて大きく膨らませる作業が必要になってくる。今回も、映画では見られなかったキャラクターを登場させたり、アラジンが母を思ってバラードナンバーを歌ったり、新たなシーンが数多く入れ込まれた。楽曲のスタイルも映画とはひと味違う雰囲気に一新されている」と映画版との差異を強調していた。(取材:坂田正樹)
ミュージカル「アラジン」は5月24日、電通四季劇場[海]にて開幕